大人しげで酒には前向きなさま
成人式といっても現在の二十歳は幼い。本人たちだって心もとないに違いない。その場でもそう言ったのだけれど、成人を仮に経済と精神の自立と言ってみれば、三十歳くらいじゃないだろうか。たとえば、ぼくの場合は、それは三十六歳のとき、大学の奨学金を返済し終わったとき、かろうじて実感があったくらいだった。
だからいまだって、振り返りざまに、ここまでくるのだよ的な物言いはできないと思った。とてもそんな余裕はないし、過去の栄光的な語り草をしてしまうようになったらおしまいだと思っている。過去の栄光もないわけなので、ぼくとしては、年齢的に少し先にいるものが、同じ前に進む者同士として、こうやっているという現在形を語ることでかろうじて何かを伝えられるかもしれない。むしろ、躓きを伝えたいと思った。
写真は与論の成人式のものだ。ここに映っている彼らも、大人しげで酒には前向きなさまは、ああ、与論人(ゆんぬんちゅ)は変わらずにあるのが懐かしかった。
彼らとともに、少しでも与論を元気づけられるようになれたらと思う。
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