藤木勇人さんと打ち合わせ
「凍てつく南島」のsyomuさんが、「奄美と沖縄をつなぐ」イベントを、「琉球弧のグラデーションを滑らかにする試み」と紹介してくれていて、そうそう、そういうこと、と思った。
先日、イベントを一緒に企画している持田明美さんの紹介で、パネラーの一人、藤木勇人さんと東京でお会いした。イベントの打ち合わせだが、ぼくにとっては初顔合わせであり、知りあう機会でもあった。20年前に、りんけんバンドを観にいったときの、聴衆の一人としての自分も蘇ってきて、ファン心理になったり、不思議な心持ちだった。
当日の流れを説明して、パネル・ディスカッションは、奄美と沖縄のつながりをどうやったら回復できるかをテーマにしている。と、前振りして、話に入ったのだが、約2時間は終始、笑いっぱなしだった。藤木さんの話が愉快だったからである。もうさっそく、一人芝居を聞かせてもらっているようなもので、打ち合わせそっちのけで引き込まれていった。流石、芸としての「噺」だ。
なかでも特に印象に残ったのは、沖縄は、奄美と似ているということだった。自然や言葉などを今更ながらに感じたというのではない。自然の壊し方、島の無力感、補助金づけの体質といった状況がそっくりで、沖縄の方が、人も島も金も規模が大きいので目立つが、奄美の状況を拡大鏡にかけてみたようなものだった。両者には相似形があるわけだ。
あれこれ話すうちに漠然と感じたのは、つながりの障害の中味と克服の方法を議論し合うというよりも、それぞれの立ち位置から見て、奄美、沖縄に対して、どんなことを、どんな場面で感じてきたかを広場に出し合うということが大事なのではないかと思えた。そうした中で、つながりの障害や克服の方法が見えてきたりするのではないか。藤木さんとの話で、奄美と沖縄の相似形が見えたように。
今回のパネル・ディスカッションはもとより、学術的なものではない。上里さんにはもちろん、学術的な話も期待するわけだが、それはディスカッションの性格を規定するものではなく、むしろ、上里さんがそう言ってくれたように、異種格闘技のようなものだ。それなら、なおさら、理路整然というより、ヒントが数多く発火してくれたらいい。
藤木さんと話していて、むしろ注意しなければいけないのは、藤木さんのトークに頼りすぎてはいけないということだ。そこは、進行役のぼくがしっかり努めなければいけないところだ。上里さん、圓山さん、藤木さん三者の持ち味を引き出していきたい。
パネルディスカッションの後に、藤木さんには改めて噺をしてもらいながら、コンサートに入る。そこで、奄美絡みの話が聞けることだろう。藤木さんが、奄美に絡めて話すのは、他ではない機会だから、そちらもぜひ、楽しみにしてもらえたらと思う。
「奄美と沖縄をつなぐ」。その言葉がちょっと気になるという様々な人たちの集いになれば、それがいちばん嬉しいことだ。
目下、チラシとポスターを制作中だが、チケットは、ぼくにメールくだされば、手配します。
cyf00266@nifty.com
お手数をかけますが、このアドレスを半角で入力して喜山宛てにメールください。(ブログの「メール送信」のアドレスと同じです)
「住所、お名前、電話番号、人数」を教えてください。振込用紙とチケットをお送りします。前売券は、3,500円です(当日券4,000円)。
当日のプログラムはこちらでご覧ください。
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コメント
告知させて下さい。
『邪馬台国総合説・沖縄奄美は原初ヤマトの生みの母胎であった(ゆい出版)2001』の著者、名護博出演の『輝く貝の記憶ー文明をつなぐ青き琉球の島々(琉球朝日放送)2009』が全国放送されることが決まったそうです。
沖縄諸島を中心とした対談ですが、奄美の皆さんにも興味深いのもとなると思います。
日時は、9月18日(金)22:00~24:00(衛生放送BS朝日)。
投稿: 琉球松 | 2009/09/06 20:06
琉球松さん。お久しぶりでございます。
大胆な仮説ですよね。ゆっくり観てみたいです。
投稿: 喜山 | 2009/09/09 07:11
告知の訂正
「BS朝日」としましたが、CS朝日ニュースターとのことです。
投稿: 琉球松 | 2009/09/10 22:21