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2009/09/15

「直轄支配下の奄美 黒糖政策」

 弓削政己による奄美の黒糖政策の整理。備忘のためにメモ。


 1690年 屋喜内間切大和浜の三和良(さんわら)が琉球へ渡海。「黍植付・砂糖製法」を習得。
 これが、奄美における産業としての黍生産の始まり。

 砂糖黍モノカルチャー化。
 ・砂糖の時代は藩統治の2/3
 ・藩は黒糖を天保の改革の「第一の柱」として位置づける。
 ・500万両の藩の借金を乗り切る大きな柱となる。


 天保の改革前10年間の利潤。
 136万6000両。

 天保の改革後10年間の利潤。
 235万両(1.72倍)

 1844年(天保15)から10年間の利潤。
 149万3177両(大阪市場での価格低迷など)

◇◆◇

 「買入」 黒糖を特産品として藩が買い入れる制度。
 藩の買上代米。
 黒糖1斤=米3合2勺4才(大島)
      =約4合(沖永良部島)

 (藩からの支払い)=(砂糖代米)-(貢租米額)-(物品)
 島民に支払う米が少なくなる仕組み。


 1831年の大阪の米相場。
 ・1石=79斤(黒糖換算)
 藩
 ・1石=507斤(黒糖換算)
 
 つまり、6.4倍(57/79)の価格。

◇◆◇
 
 ◇定式買入制度
 ・定式買上糖(藩へ確保する斤数で労働力人口に賦課)
 ・買重糖(増減があり各戸の貢納額に応じて賦課され、島津家一門の家用ともなる)

 この制度では、上納以外の余った黒糖(余計糖)を代官や船頭、水主が購入できた。

 ◇惣買入制度
 ・藩以外に売買を認めない制度。

 専売制度。「藩が商品を藩営の形で生産・独占する形態と、その上で流通の独占・移出を独占をする」
 つまり、生産、流通の独占。これは、「島民に対する厳しい監視体制を必要とした」

◇◆◇
 
 「正余計糖」 藩の買上糖や物品購入以外の黒糖で、島民に残る分。
 正余計糖を確保できる階層は、財力のある郷士格や役人層。
 余計糖の献上によって富裕層は郷士格、役人にとりたてられた。
 これで、奄美島嶼内部での烈しい階層分化がおき、債務下人としての家人(やんちゅ)を生じさせた。

 藩。天保の改革に伴い、奄美島嶼での制度を琉球にも要求してきた。
 

 奄美の黒糖生産は専売制度、家人制度にみられる島民の階層分化の下で強化された。また幕末、薩摩藩内や琉球も奄美の専売制度の仕組みに組み込まれたのである。(南海日日新聞2009年9月4日)


 惣買入制度についての、「藩以外に売買を認めない制度」という解説はとても分かりやすい。

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