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2009/07/17

「皆既日食への対応と奄美の可能性」

 平田隆義(奄美市長)と奥篤次(あまみ商工会長 ばしゃ山村代表)の対談(「南海日日新聞」2009/07/01)。

 (奥)石垣島へ行った時、バスの運転手さんがガイドをしていたんですね。そのガイドが非常に面白いんです。「私は話しがうまいでしょう。実はPTA会長を長年してるんです、それで話しもうまくなったんです、どうですか」って言う。みんな拍手するわけです。都会では予想も出来ないようも島の生活をそのまま話すんです。それが面白くす面白くて、バスの中の全然関係ない人たちがみんなもうげらげら笑うわけです。沖縄の島々ではそういう面白い人たちがぴんどん育っているんですね。とても大事なことです。面白おかしい文化を表現してますよね、沖縄の人たちは。しかもその人たちがリーダーなんですね。

 奄美は残念ながら面白いリーダーたちがいないわけですよ。奄美は真南目なことを言う人がリーダーになれるんですが、これは地域に合ってないんですよ、武士文化みたいなところがあってね。名瀬であった「ヤンバル交流会」でも、沖縄の首長はみんなお国自慢してずっこけているんですね。面白くておかしい。これに対し、奄美の首長のみなさんのあいさつはみんな堅くて立派なんです。対照的でした。旧名瀬市は沖縄に市の職員を送っていましたね、私は拍手喝采していました。向こうに送った人たちがリーダーになってきたら奄美は面白くなってくると息うんです。

 沖縄のリーダーは面白く、奄美のリーダーは真面目。これは実感的によく分かる。思い出せば、しかめっ面が多い。ぼくはこれは、薩摩侵略以降、薩摩武士団の「こわばりの論理」を輸入し「おおらかさの論理」を追いやった結果だと思っている。ぼくたちは、こわばってしまったのだ。それが「武士文化」などもともと無いにもかかわらず、それめく根拠である。

 実は市役所の中にも面白い、すごい人たちがいっぱいいます。その人たちを引き出し、応援してほしいですね。島の人の面白おかしさはすごい観光資源であると私は思うんです。れを引き出す何か方法ないかと思いますね。皆既日食の交通整理でも観光のお客さんたちとは面白おかしく話したりし話したりしながらやっていただきたいですね。

 そう。しかし面白い人はいっぱいいる。ぼくも、与論ガイドになればいいのにとすぐに思い浮かべる人が何人もいるが、こぞって面白い人々である。

 (奥)奄振もインフラ整備のための時限立法から、原点に返って地元の豊かさになるよう思い切って変える。例えば(整備予算の)半分が島の豊かさのために使えるのであればその方が島にとっての効果は絶大だと息うんです。航空運賃への転換も私たちは何回も育ってきましたが、法律が、県が、国が、という話で止まっていました。それが今度は動き出しました。だからやれば出来るんですよ。奄振自体も思い切って方向転換して、(企画立案も)県庁に置くのではなく大島支庁にテーブルを持ってきて支庁を中心にやるべきだと思います。それぐらいの思い切った方向転換をしないと島は良くなりませんよ。

 これも奥の発言だが、地元でも「奄振自体も思い切って方向転換して、(企画立案も)県庁に置くのではなく大島支庁にテーブルを持ってきて支庁を中心にやるべきだと思います」という声があるなら、ぜひそうしたらいいのではないかと思う。支庁の役人が誰なのかは知らないのだけれど。奄美が奄美のために企画することが大事だと思う。

-那覇-奄美間の復活という話もありますね。
(平田)商工会議所のみなさんが一生懸命やってくれていますね。JTA(日本トランスオーシャ航空)も乗り気なようですね。以前、奄美・沖縄の交流シンポジウムでも「沖縄が観光客を増やすオプションは八重山、石垣、周辺の離島だけではとてもまかないきれない。奄美がある」と理解を示していました。琉球エアーコミューターが就航した時も沖縄の人が理解を示していただいてからですが、なかなか行政区域もあって難しいところがあります。

 (奥)沖縄と合併した方がいいんじゃないですか。
 (平田)別行動したらこれがまた大変なんですぬ。だから文化とかで交流をしていく。(沖縄とは)何となく肌が合いますからね。一度、福岡から人が来て「ところで道州制の話があるけど奄美は沖縄と一緒になるんですか」と言ってきました。「いやそれはないんじゃないですか。物とエネルギーがいるんですよ」と話しておきました。やっぱり交流をどうするかがポイントになると思います。難しい話ですね。沖縄からすれば奄美もやっぱり離島ですからね。

 政治家的おとぼけ発言に思えるのだが、「(沖縄とは)何となく肌が合いますからね」の、「何となく」とは一体何何のだろう。奄美市長はこの程度の認識なのだろうか。これを読むと、道州制で奄美が沖縄(州)にならないのは、「物とエネルギー」を北から持ってこなきゃいけないからという風に聞こえるが、本当だろうか。

(奥)沖永良部と与論は沖縄文化で、沖縄の北部につながる島々ですね。観光スポットとしては同じエリアなわけです。今はもうどこもアイデア詰まりですから、・沖縄観光も島を増やすしかない。沖縄との観光交流について話し合う機会をつくり、適宜やっていただきたいと思います。私は今後やらないといかんのは交流事業だと思うんです。「出会い文化」ですから交流事業を他の地域よりも盛んにやることだと思うんです。航空会計も組んで少し補助も出して。姉妹盟約とかもどんどん進めていく島の人は人が大好きです、人が来るというのが好きですから、交流は観光の一つの柱になってくると思います。

 「沖永良部と与論は沖縄文化」というなら、それ以外の奄美は何文化なのだろうか? 奄美のリーダーなら、「沖永良部と与論は沖縄文化」などという表層理解はもう卒業してほしい。表層を見ても、沖永良部にも与論にも非沖縄的なものがあり、深層に行けば、奄美大島や喜界島だって沖縄的なものがある。こういう言い方が、奄美の内部にも疎外を生み、交流を阻害する要因であると認識してほしい。それこそ、「島の人は人が大好きです」は共通しているのだから。


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