「沖縄経済-内発的発展の鍵-」
昨日の東京は雨。子どもの運動会が順延になったので、それならば、と久しぶりに法政大学へ、「沖縄経済-内発的発展の鍵を握るもの-」を聞きに出かけた。
清成さんは本を20年ほど前に読んだことがあるが、ご本人の話を聞くのは初めて。一方、松島さんは、先日の沖縄タイムスの書評へのお礼を伝えねばという想いもあり。
それぞれ、講演メモをとった。
◇清成忠男
工場誘致への期待。格差是正論。
石垣島、西表島で議論。内発的発展論。
○○起こしのルーツは八重山にある。
沖縄健康バイオ産業
鍵は企業家活動
◇松島泰勝
1972-2008 沖縄振興開発資金
9兆3997億円
(7兆8893億円 公共事業)
人口 産業構造
1972 96万人 第1次 7% 第2次 28% 第3次 67%
2005 137万人 第1次 2% 第2次 12% 第3次 90%
県民所得 財政依存度 観光客数
1972 44万円 23% 44万人 324億円
2005 202万円 37% 587万人 4240億円
「観光植民地」
振興開発と基地がリンクするようになる。米軍再編交付金。
国頼みの発展は止めるべきではないのか。
沖縄の自立経済
島のなかで経済が循環する。地産地消。
「市場」だけではなく、「再分配」「互酬」
公民館、共同店、憲章、コモンズ
内発的発展。完成形ではなく過程。
対談のところでは、質問を投げかけた。清成さんへは、奄美(大島)には、大学を希望する声があるがどう評価するか。
長野県の飯田市、東京の三鷹など、大学はないが、大学のネットワークを巻き込むことはできる。鹿児島側は、それに対する関心は低いですね、と清成さん。
松島さんには、ゆいまーるの自治で得られる各島の知見を琉球弧をつないでリリースしてほしいということ。たまたま与論でも、瀬良海岸の護岸工事の計画がまたぞろ持ち上がってきている。島は小さいから知らない間に役所や企業が進出してしまう。それを食い止めるのに、各島の知見を結集したいという想いからだった。
松島さんは、人と人の出会いが何よりも大事ということ。また、「海の中の島」ではなく「島の中の海」という感覚で島をつなぎ、島同士で助け合うことも島の自治であると答えてくれた。
終わったあとは、松島さんに小判鮫する気分で、法政つながりの方々、藤原書店つながりの方々と飲み話をさせてもらった。沖縄の人口は、奄美の約10倍。それだけディスカッションする相手もいるということ。それが羨ましくもなる夜だった。
◇◆◇
J-WAVEでJOE奥田さんが奄美大島の魅力は夜の森にあると話すのを聞きながら、これを書いた。
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コメント
瀬良(シーラ)海岸の護岸工事については、後背地の住民よりの要望、陳情が採択さらて20年が経過しています。
私も 林務行政の担当として植栽などをしたことがありました。昨日も お客様の案内をしながら、このままでは
浜が削られてなくなることを想像しました。
だれかが 打ち出さなければ
ならないと思う。
傍観者は 何でも言っていい。
やってみて また 何かが生まれる。
やりとほこの
立場より。
痴呆 のジジより。
楽しく やっています。
オオゴマダラが なんとかなりました。
投稿: awa | 2009/06/08 04:24
大学に関して、感じる事。
鹿児島側
関心はあります。サテライト講座もあるし。
でも、スタンスは鹿児島側。奄美側も何か腰がひけてる。
沖縄側
もしかしたら鹿児島よりも上から目線かもしれません。
同じ文化圏の中心から教えてあげるよ。といった感じ。
奄美からどうアプローチ、提案するのかを考えないといけないのかもしれません。
投稿: mizuma | 2009/06/08 08:15
awaさん
そんなに歴史があり、住民の要望もあるんですね。教えていただき、ありがとうございます。
そういう背景や事情を知りたいので、傍観者と言わずに教えてもらえると助かります。
投稿: 喜山 | 2009/06/08 08:47
mizumaさん
コメントありがとうございます。
何より、奄美を主体にした場である必要があるんだと思います。そのとき、名瀬に全部あるというのではなく、各島に何らかの講座の拠点とかあるといいなあと。もちろん、eラーニングもばりばりと。
で、道の島大学という、とか。(^^)
投稿: 喜山 | 2009/06/08 08:52