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2009/05/09

「第5回ゆいまーるの集いin沖永良部島」

 松島さんの「NPO法人ゆいまーる琉球の自治」で、「ゆいまーるの集い」の案内が出ている。参加したいと思いつつ、なかなかできずにいるものだ。

 第5回ゆいまーるの集いin沖永良部島への招待

沖永良部島の前利さんから16日の集いの内容が届きました。多くの方のご参加とご発言を希望します。私は、ひとりの琉球人として、400年の意味、島の自治について真剣に議論するために、沖永良部島の土を踏ませていただきます。

 「踏ませていただきます」なんて、そんな遠慮する必要ないのにと思うが、そこはお人柄、でも、「ひとりの琉球人として」というあたり、清々しくて格好いいなと思う。

 ぼくは、こうすっきりと、「琉球人」と自称できない感じがどこかでしている。ぼくは自分のこととして主張したい唯一のことであるかのように、与論島生まれと言っているのだから、「琉球人」であるに違いない。ただ、奄美から沖縄を通じて、琉球と総称するというのは地理として定着してないから、自称しにくいのかもしれない。

 ただ、松島さんの言う「琉球人」は、出身ではなくアイデンティティのことだろう。この場合でも、すっきり自称する感じになれないところがある。この場合は、「琉球人」に込められる理念が気になっている気がする。これが琉球王国を根拠にしているようなら、カウント・ミー・アウトしてほしいという気持ちが働く。もちろん、松島さんは琉球王国を根拠にしているわけではない。

 「琉球人」が、非「日本人」というニュアンスを伴うかもしれないことを気に病むからではない。そういうことはない。ぼくなど、ずいぶん長い期間、自分を日本人だとは感じられないできたので、それはない。感じられなかったのは、イデオロギーからではなく、なんとなくの皮膚感覚からだ。皮膚感覚なら、「琉球人」の方に親近感はある。

 なんだか自分の日和見感覚を告白している感じだが、では、何なら言いやすいのかと自問すると、琉球弧人なら、と思ったりする。しかし、これでは地理概念ぽくなり、アイデンティティの言葉になりにくい。

 けれど、こういうことはある。先日、徳之島を訪れた島津修久は、奄美の文化を指すのに、「沖縄とも九州本土とも異なる」という言い方をしている。この場合、奄美は地理概念としては、奄美は、沖縄ではない九州本土ではない、本土ではない九州として指示されていることになる。別に島津でなくてもそう言うわけだが、こういうとき、いつも悪い冗談のように感じてしまう。九州に悪感情はないけれど、与論島が九州?というのはまるで実感がないし、強引に過ぎる感じがするからだ。それなら、奄美が、九州、沖縄と並んだ呼称としてあればいいのかという話になる。そうかもしれないが、九州と奄美では面積尺度がまるで違うから、こういうとき、地理概念として、九州、琉球として言えるならすっきりするし座りもいい。

 沖縄県ではない以上、沖縄人とは自称できない。とはいえ、奄美人という自称は育っていない。この二つよりは、琉球人という自称のほうが自己感覚には近い。けれど、松島さんのようにすっきり言えないのはなぜだろう。と、つらつら書いて思うのは、日本人をめぐった自称に思いわずらわされてきたので、~人という自称をするというテーマ自体に距離を置きたいという気持ちが働くからかもしれない。

 ここをもう少し突っ込むと、ぼくなりの解決案が出てきそうだが、つまらない前置きが長くなってしまった。本題は、「ゆいまーる琉球の自治in沖永良部島」である。


ゆいまーる琉球の自治in沖永良部島
【日時・会場】
2009年5月16日(土) 知名町中央公民館 10:00 ~ 17:00
【開催形式】

 主催:NPO法人ゆいまーる琉球の自治 協力:知名町中央公民館/知名町職員労働組合
 挨拶:藤原良雄(NPO法人ゆいまーる琉球の自治副理事長/(株)藤原書店社長)
 司会:前利 潔(同事務局長/知名町中央公民館)

 助言者:松島泰勝(同理事長/龍谷大学教授) 著書に『沖縄島嶼経済史』『琉球の「自治」』他

【目的】
特定非営利活動法人ゆいまーる琉球の自治では、琉球に住む人々が自治を自らの問題として考え、住民一人一人が自治の担い手として実践することを目的としています。また、琉球の人々が自治について互いに学び、励ましあうための車座の集いを定期的に催します。久高島、奄美大島(宇検村)、伊江島、西表島に続く、5回目の開催。

【テーマ】
(1)沖永良部島の歴史(前利 潔) 10:00 ~11:30
(2)農業(宮内茂喜) 13:00 ~ 14:00
(3)移住(多田 等) 14:00 ~ 15:00
(4)商工業(東山栄三) 15:00 ~ 16:00
(5)道州制(皆吉龍馬) 16:00 ~ 17:00

【参加方法】
参加は無料。車座方式の自由参加、自由討論、興味のあるテーマだけの参加もできます。

【懇親会】 18:00 ~21:00
同じ会場で懇親会を開催します。会費1,000円。翌日のシンポジウムの講師・パネリスト、奄美大島、沖縄、鹿児島、関西、京都、関東からの参加者と語りあいませんか。

【問い合せ先】 知名町中央公民館 TEL:93-2041

 発表者のプロフィールは「第5回ゆいまーるの集いin沖永良部島への招待」に詳しい。

 ちなみに、翌日の17日には、「琉球侵略400年シンポジウム <琉球>から<薩摩>へ ~400年(1609~2009)を考える~」が、同じく沖永良部島で行われる。


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コメント

松島泰勝さんといえば、2年前に多田治さんと紙上バトルをしていました。
http://blog.goo.ne.jp/gooeichan/e/867d1a38167de70455409ba4c633c0c8

奄美大島で「奄美皆既日食音楽祭」なるものが開催されるようで。
ダンスミュージックを中心に様々な音楽ジャンルが集う野外音楽フェスティバル。
http://www.totalsolareclipsefestival.jp/
3000人集客できるなら経済効果がありそうですね。奄美を知ってもらういい機会にもなるでしょう。

与論島の あまみんちゅのawaさんへ
DVD「シェルブールの雨傘」が7月に出ますよ。
http://blog.goo.ne.jp/gooeichan/e/d5de49fb92a6b91c66bbb1e14a5b0f1f
アマゾンで予約注文受けてます。

投稿: kayano | 2009/05/09 10:44

kayanoさん

皆既日食は奄美を知ってもらう絶好の機会です。そこで、「島唄」だけでなく、奄美の「地理と歴史」が姿を現すことが大切だと思います。

投稿: 喜山 | 2009/05/10 13:11

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