雲のなかの与論
おとついの朝、与論は霧に包まれたようだ。
何時もの朝の雰囲気と違うと思いながら道路にでてみると、なんと不思議な景色である。
盛窪さんにとっても、「不思議な光景」だったのだ。
同じ朝のことを、あんとに庵さんも印象的に書いている。
夜が明けた島は雲の中に入っていた。
ゴミを出しに外に出ると、髪の毛が濡れる。島犬ミモザの毛も濡れる。
海の水面を雲が這っている。島バナナも芭蕉も蘇鉄も阿檀も雲に沈んでいる。
すごく静かな朝だった。
全てが雲に沈んで、眠っている。
「全てが雲に沈んで、眠っている。」
「天空の城ラピュタ」みたいだ。
与論が雲のなかに入ると、島は小さいだけに、すっぽりと覆われることもあるだろう。すると、外からは、そこに島があることも分らないこともあるわけだ。そんなたたずまいは、与論らしい。
「雲のなかの与論」は、浮遊する与論イメージに見合っている。
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