与論言葉に、いちゃりてぃ
「いま新宿にいるんだけど」と兄(やか)に言われ、本をお渡ししたかったこともあり、外で会うことになった。帰りの道すがらを考えて、「よろんの里」で。
「何にこだわってるのか、知らんけど」
と、渡すなり言われたので、
「でも、読んでね」
と念を押すと、
「あんまい」、
そりゃもう、と返ってきて、ほっとした。
店主の中山さんと三人で、アテモヤ、イシャトゥ、与論会、島民性などなど。そんな話題が与論言葉で交わされる。ぼくは4割話者にしか過ぎないが、与論言葉の飛び交う輪のなかにいると、落ち着く。水を吸い上げ、陽射しをいっぱい浴びる植物になった気分で、生き返る感じだ。無くなってほしくないから、ぼくももっと喋れるようになりたい。
兄(やか)は長年の夢だった与論工場を実現する直前にこの不況に出くわし、延期した。夢見る時が長くなってよかったと思う。しかし国内の市場は十分の一に減っているそうで、兄(やか)は中国市場の開拓にいそしんでいるそうな。切り札となる部品も見せてもらった。成功しますように。
ときに「よろんの里」では、『奄美自立論』を販売中。「奄美の家」と並んで、都内の二大販売拠点だ。本屋じゃないところが味噌?(苦笑)。
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コメント
喜山さん、tssune3です。「よろんの里」という言葉を見て反射的にコメント書いてます(笑)。少し心に余裕が出てきたので時間を見つけては「奄美自立論」読んでます。といっても、他の本に手が向いてしまうこともあります(すみません)。読みながら、初めて知ったことも多く、……忘れかかっていた「時間」を意識し始めました。同時に、お兄さんの与論工場の話を読みながら、空間も再び意識し始めました。やはり、与論も同じ風に吹かれているんだなぁ。何か、寂しいな。
投稿: tssune3 | 2009/04/10 10:13
tssne3さん
> 「よろんの里」という言葉を見て反射的にコメント書いてます(笑)。
条件反射ですね。(^^)
ぼく自身が初めて知ったことだらけで書いています。その驚きを共有できたら嬉しいです。
与論にも同じ風は吹きますが、でも風の届かない奥行きもあります。いつかいらしてください。
投稿: 喜山 | 2009/04/13 08:58