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2009/01/22

奄美大島の古名は何だろう 2

・「大島」も古名ではない

 ところで、与論から「奄美大島」を指すとき、「ううしま」と、「大島」として呼んでいる。「ううしま」という発音も方音に属している。正確には「うふしま」だ。しかし、少し立ち止まると、この「大島」も新しいのではないかと思える。

 なぜなら、「島」という語尾を持つこと自体、大和朝廷勢力の南下以降の歴史になるだろう。ゆんぬ、ききゃ、みゃーく、うちなー、ぎるま、どなん、など、方音に則った地名の場合、語尾に「島」をつけてはいない。古名の場合、「島」とつける以前の原型を保っているものである。そこからして、「大島」という名づけそのものが新しいと思われる。

 また、『日本書記』に「奄美大島」が記されたとき、「海見嶋」と、最初書かれているが、これは文字に定着したとき、最初は「大島」ですら無かったことを示している。ぼくは、ことの順番は、「大島」がまずあって、他との区別の必要上、「奄美」の「大島」になったと考えたけれど、実のところ、「奄美島」だったが、大きいので、「奄美大島」としたというのがことの順番のようだ。

 いや、もっと言えば、「奄美島」と呼ばれたが、「大島」と地勢の特徴から名づけられると、そちらのほうが定着していくが、それでは他の「大島」との区別がつかないので、正式には「奄美大島」という留保がついたという経緯かもしれない。

 「奄美島」以降をたどれば、「奄美島」、「大島」、「奄美大島」の順で呼ばれてきたのかもしれなかった。



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コメント

興味深く読ませていただきました。「龍の棲む日本」(黒田日出男著。 岩波文庫)によると、13世紀に作成されたと考えられている行基式日本図で、奄美大島は「雨見嶋」と表記されています。琉球は「龍及国宇嶋」と表記されています。「宇嶋」は大島で、うーしま」あるいは「うふしま」でしょうね。そうすると「あまみ」に「大島」がつけられたのは、近代になってからということになりますね。それから、その「行基式日本図」には、「龍及国宇嶋、身は人、頭は鳥。 雨見嶋、私領郡」という記載があるとのことです。私領郡というのは、何だったのでしょうか。

投稿: 水野 崇 | 2010/10/15 04:59

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