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2009/01/11

沼野充義・評 『群島-世界論』=今福龍太・著

 この本は面白そう。

 沼野充義・評 『群島-世界論』=今福龍太・著

ここで取り上げられる題材は実に多彩であるうえ、今福氏の方法はアカデミックな学者が従来守ってきた専門分野の垣根を快く無視し、地理的に遠いものを精神の近親性によって鮮やかに結びつけていくので、この本が何を扱ったものか、要約することはきわめて難しい。例えばここには、奄美に暮らし、日本を「ヤポネシア」、つまり島の連なりとして再定義することを提唱した島尾敏雄から、井戸を覗(のぞ)くことによって大陸もまた島なのだという発見をしたアメリカのソローへ、そして琉球の「穴井」(深い井戸)について歌を詠んだ折口信夫から、両親の出身地、沖永良部島の泉を描く干刈あがた、故郷キューバの井戸を回想するアレーナスへといった連なりがある。

 書名自体が、「シマ/島は世界であり宇宙である」という思想をなぞっているようではないか。沼野は「群島にはそもそも国境はない」と書く。そうそう、その通り。

 読みたい。しかし、高い(苦笑)。

  『群島-世界論』

Guntousekai


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