九州、じゃない
ぼくの出身地を知る方が気を遣ってくれて、「麹蔵」で飲む。「奄美・鹿児島・沖縄料理」と銘打っている店である。
「沖縄、奄美、鹿児島で一つの道州制をつくる」という前利さんのアイデアには、そんな、呉越同舟、水と油、無理でしょう、と反応してしまうぼくではあるが、食として並ぶと、これがいちばんいい解決なのかもしれない、などと思ったり。
ところでぼくの出身地に話題が及んだとき、「いずれ帰りたいと思いますか?」と聞かれ、「いつかは帰りたい」と答えると、「九州の人は必ずそう言いますね」と言われ、言葉を失ってしまった。というか、ぼくは、九州の人と見なされると、ひどく疲れてしまう。九州自体への好悪はないから、これは単純に、与論、奄美が九州と言われる、含まれることへの違和感から来ると思う。違和感が最高潮になるのは、九州男児なんて言葉と一緒に連総されたときだ。与論、奄美の島人とは、それこそ水と油ほどにその男性イメージは違う。
境界ってのは、ときに暴力的だと思う。
これをみると、徳之島と沖永良部島は流石、と思う。
それと一緒に、「九州・沖縄の島」の表現に躓く。ああ、九州の島と見なされるのか、と。違和感いっぱいである。
個人的な感覚だけど、与論は九州じゃない、奄美も九州じゃない。声にならない声が胸に残る。
ところで、「麹蔵」は、「奄美・鹿児島・沖縄料理」と銘打っていても、芋焼酎中心で「鹿児島」色が強かった。料理も創作色が強く、三地域の出身者をうならせるのは難しいかもしれない。ちと高いし。三地域の地元色を尊重してリーズナブルな店があるといいなと思った。
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コメント
初めまして。ほぼ毎日のように貴サイトを拝見させて頂いています、徳之島出身者です。
シマ在住の方からは下記のような声も出ているようです。
『島の医療機関が島の母子のために、産科・小児科の医師の確保のために必死で動いているんです。多分、医師の確保のためにかかっているお金で採算は合っていないでしょう。全国で産科・小児科医の不足の事態は深刻で、もはや鹿児島の離島はどこもその危機を抱えています。
子宝の島の産科・小児科の問題は今後、民間の力ではどうにもならないと思っています。今回のいいムードが3町の力でそういう方面での動きにつながっていってもらえるようになることを心から願っています。』
投稿: sugurya | 2009/01/31 21:32
suguryaさん
コメントありがとうございます。
ぼくは島で自宅で産婆さんに取り上げられた口です。いま思えばそれってすごいこと。「産科・小児科医」は、島の生命線のような気がします。子宝を保てる力を盛り上げたいですね。
suguryaさん
別の話題で済まないのですが、徳之島の「おぼらだれん」の語源をご存知ですか? 説がありましたら教えてください。
投稿: 喜山 | 2009/02/01 18:59
こちらこそコメント有難う御座います。
・・・まさか喜山先生から宿題を頂けるとは夢にも想いませんでした。恐縮しちゃいましたよ
私は徳之島の伊仙町の面縄地区出身で世代的に丁度、方言を幼少時からあまり使わなくなった(大人たちがあまり教えてこなかった)頃の世代です。実際私自身、方言で話しかけられると「聞き取り」は出来るので内容は分かるのですが、うまく「話す」ことが出来ず少年時に祖母とのコミュニケーションがもどかしくなってしまい、祖母の悲哀な表情をみることもありました。
ちなみにこの地区では「おぼらだーに」を使い「おぼらだれん」とは言いません。中舌母音「ぃ」もよく使う地域です(むぃ)(うぃ)等。
ここからまた私事になりますが、実は・・・長年シマを離れていましたが、今月末、家族共々と徳之島に帰島します。〔自らの意思です。今流行の派遣切りじゃないです
〕
長文になってしまい申し訳ないのでこの辺で・・・
「おぼらだれん」はシマの識者に伺ってみますね。
今後とも宜しくお願い致します。
投稿: sugurya | 2009/02/01 21:26
suguryaさん
徳之島への帰島、おめでとうございます。すばらしい&うらやましい。
ぼくも方言は教わらなかった世代に属しています。父母や祖母の話した言葉を思い出しながら、自分のものにしたいと悪戦苦闘しています。でも方言を身につけるのは嬉しいです。
「ありがとう」を意味する奄美の言葉。他の島の言葉はおおよそ語源がつかめるのですが、「おぼらだれん」「おぼらだーに」は分からずにいるので、示唆をいただけたら助かります。
これからもよろしくお願いします。それから、ぼくは市井の一介のシマンチュで先生じゃあないですよ(苦笑)。
投稿: 喜山 | 2009/02/02 08:42