与論風景
太宰治に「黄金風景」という掌編がある。まさか、そこまでとは言わない。けれど、これは、らしい、与論風景だと思う。
最後に辿りついたビーチには先客がいて、彼らはすこし離れた場所で銛と網を持ちなにかを採っていた。そして、しばらくすると帰り支度をはじめた。とくに挨拶などは交わしていない。なのに、泳ぎ疲れて砂浜へ戻ったらメッセージが残されている。「先に帰ります」砂に記された書き置きだった。
もちろん贔屓目なのだけれど、与論でしか味わえない風景があるとしたら、これもそのひとつではないだろうか。映像が浮かぶよ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント