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2008/12/27

与論風景

 太宰治に「黄金風景」という掌編がある。まさか、そこまでとは言わない。けれど、これは、らしい、与論風景だと思う。

最後に辿りついたビーチには先客がいて、彼らはすこし離れた場所で銛と網を持ちなにかを採っていた。そして、しばらくすると帰り支度をはじめた。とくに挨拶などは交わしていない。なのに、泳ぎ疲れて砂浜へ戻ったらメッセージが残されている。「先に帰ります」砂に記された書き置きだった。

 「与論島滞在記(2)」


 もちろん贔屓目なのだけれど、与論でしか味わえない風景があるとしたら、これもそのひとつではないだろうか。映像が浮かぶよ。


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