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2008/06/15

「本当の日本人」

 「これで、八年間の苦悩は一変して、今日、この日の我々は、本当の日本人になったのであります。一九五三年十二月二十五日、「復帰の父」泉芳朗は祖国復帰祝賀会で奄美の群民に叫んだ。

 「今日からわたしたちは日本人です」。1953年に奄美が、1972年には沖縄がそう言った。ここでは国家への所属が、日本人であることの保証として受け止められている。日本人が当然であった人たちに比べ、非日本人を経験した奄美・沖縄は、日本人に憧れ、日本人を保証した日本に期待した。その期待が過大であった分だけ、失望が今の奄美、沖縄に影を落としている。だが、ぼくたちに必要なのは失望ではなく、ぼくたちが奄美・沖縄自身を見失ってきたことへの内省ではないのか。

それぞれの暮らしの視点から、それぞれの奄美、沖縄(琉球)、鹿児島(大和)の虚々実々を微細にふわけして、対等にむきあい、あらたな関係を結びなおしたい。歴史は必然である。原点のシマへ。 (『それぞれの奄美論・50』

 対等な関係を築いていくために、奄美は、沖縄と鹿児島それぞれへの対話を必要としている。一方は、別離のあとの再会の言葉をもって、一方は脱被支配、脱支配のための言葉をもって。


「本当の日本人」森本眞一郎



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