« サザエカレーの由来 - ケーススタディとして | トップページ | 神アシャギの転移 »

2007/12/10

コンサルタントは使わない

 『離島発 生き残るための10の戦略』は、与論島もそうあってほしいと思うことばかりだったが、「コンサルタントは使わない」も、そのひとつだった。

コンサルタントを使わない理由

 現在、私たちは事業をするにあたって、外部のコンサルタントやプランナーに委託することをほとんどしていません。
 とはいえ、最初からそうだったわけではなく、最初の開発商品だったサザエカレーでは、開発のコンセプトやレシピ作りの協力を専門家にお願いしました。とにかく私たちは何も知らなかったので、自力ではとてもできなかったからです。イワガキ養殖もそうでした。
 しかし、それでも業者に丸投げするようなことはしませんでした。頼んだのはあくまで協力で、サザエカレーは全国各地で何度も試食会を行いましたが、すべて町の職員が積極的に関わっていきました。他人任せにしていては、知識もノウハウも自分のものにならないからです。

 「これ、作ってください」
 と依頼するだけ依頼して、できてきたものに対して、いいの悪いのと言っていても、身にはならないのです。どうすれば島のイメージを商品に反映できるか、情報発信をどうするか、管理体制・販売体制をどう作り上げていくか、それらを自分の頭で考え、形にする経験をしなければ、次の商品に繋がることはありません。
 イワガキのときは、生産者と職貞が一緒に市場を歩き回りました。顧客にあたる料理店や仲買業者の感想を聞いて回り、流通の障害を取り除いてきました。そういった努力があったから、高い評価を得ることができたのです。
 答えはすべて現場にあるのです。自分が現場で汗をかき、知恵をひねり出さなければ、答えは見えてきません。
 ですから、私は職員をどこかに研修に出すということをしません。そんな時間があったら現場に出ていた方がよほど有意義だからです。

 その結果、いまではコンサルタントを使う必要がなくなりました。職員自身がどんどんプランニングしてしまうからです。隠岐牛を農業特区にしようというのも、職員が立案したことです。
 強いて言うなら、私たちにとってのコンサルタントは、Iターンで島に来てくれた人や商品開発研修生でしょうか。私たちの気づかない島の魅力を掘り起こして、企画を立て、ついでに商品化までしてくれるのです。
 もちろん、専門家の助力を仰ぐことはいまでもしています。塩にしても梅干しにしても塩辛にしても、その道の専門家に指導はしてもらいます。しかし、誰に指導してもらうかを決めるのも、依頼をするのも、実際に指導を受けるのも、すべて私たち自身がやっています。コンサルタントに丸投げすることはありません。

 職員をどこかに研修に出すことはない。そんな時間があったら現場に行けという。いまでは、職員自身がプランニングしてしまうようになった。これは、絵空事ではなく、現に海士(あま)町で実現できているのだから、与論町にできないはずがない。海士(あま)町に学ぶべきポイントだと思う。

 また、『離島発 生き残るための10の戦略』で触れられてなく、与論島が先んじることができることもあると思う。それは、インターネットの活用だ。与論島はすでにブロードバンド化も完了している。与論島と島外の交流を図るのには、Web(ウェブ)を活用するのがいちばんだ。そのプランニングと実行はどんどん進めるといい。


最後に。この本でもっとも心に残ったのは、「生き残るためには、まず生き延びること」という言葉だった。その通りだ。まず、生き延びよう。



|

« サザエカレーの由来 - ケーススタディとして | トップページ | 神アシャギの転移 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: コンサルタントは使わない:

« サザエカレーの由来 - ケーススタディとして | トップページ | 神アシャギの転移 »