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2007/09/24

「なみだ」と「みなだ」 語音の倒位

池田さんの唄う「無学歌」。

  むいがきんねーだんたん 
   あぬぴちゅんちゃん 
    ぱいいちょをてい

   むにぬうくすくに 
    みなだちみてぃ 
     あわりふぬみなだ 
      ながしぶしゃぬ
       (『無学日記』)

この悲恋歌で目を見張るのは、「みなだ」の表記だ。
「みなだ」は、涙(なみだ)のことだ。

「なみだ」を、「みなだ」と言っているのである。
これは、倒音逆語と同様の、語音の倒位で、
東北や琉球弧によく見られるものだ。

たとえば、

  みなだあふむろし(涙あふれる)
  「与那国(どなん)すんかに節」

の、「みなだ」と同じである。

ぼくは、この例が与論島にもあるのを初めて知った。

しかも有名な歌謡のなかにではなく、
池田さんの歌、つまり島の人の言葉に息づいているのに心惹かれる。

母に聞いたら、割と日常的に使っていて、
「なだ」と言うこともあるそうだ。
「なだ」なら、なおさら東北の「なだ(涙)」と同じだ。

知らない自分にも、やれやれだが、与論島は奥深い。
というか、琉球弧の奥深さが与論島にも残っていて、
それが嬉しい。



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コメント

「めがね」の寺崎の画像

拝借いたしました。

事後でもうしわけありません。

わたしも今日みてきました。

よかったです。

投稿: 男前1113 | 2007/09/24 22:20

みーなだ ですすね。

皆田  で みーなだ 流した 池田さんの 
母親の植えた フクギの樹があります。

  無学日記を読んだ方なら 

      ご存知でしょう。
  もし、
      かしたら  私が案内したいと
        思ってました。

          生きた教訓が
                  無学日記。

    オーストラリアの 
       さそり座と  オリオン
                に  頭が変。
         
  となりで  子牛が生まれました。
           初乳が大切です。

      情報 いつもありがとうございます。

     
          喜山 さんへ。

投稿: awamorikubo | 2007/09/24 22:40

男前1113さん。

コメントありがとうございます。
画像、どうぞ。光栄です。

上野の西郷さんを見た奥さんが「似てない」と言ったと言われますが、
『めがね』は、これはまさに与論と言える幸せな映画でしたね。

投稿: 喜山 | 2007/09/24 23:16

awamorikuboさん。

こんど、皆田の福木を案内してください。
お願いします。m(_ _)m

投稿: 喜山 | 2007/09/24 23:17

クオリアさん

 「みなだ」は 「ミ-ナダ」では?
「み」は、め(目)で、「なだ」は「な(み)だ」
の(み)が無声音で・・つまり『めになみだ』が
つまって みーなだ と云っているのでは?

 芸能界の業界用語の倒位語法を流行らせたのも
ユンヌンチュなんだから(?)、そうかもしれま
せんが

 我が先祖は ちっとも無学とは思えません
博識です 奥が深いと思っています

投稿: サッちゃん | 2007/09/25 11:22

サッちゃんさん。

アア、ションシ、ガンエー。
みなだは、みーなだ。そうですね。
だからこれは、倒位ではなく、
語中のm音の脱音の例ですね。
とおとぅがなし。早合点でした。

『無学日記』を読むと、
与論の知恵の奥深さが感じられて嬉しいです。

投稿: 喜山 | 2007/09/25 21:11

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