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2007/08/25

『めがね』の視点

雑誌『ピクトアップ』が、映画『めがね』を特集しています。

 ピクトアップ#48

キャスト、スタッフ全員のインタビューが載っているので、
与論島に関わるところをご紹介します。

小林聡美さん

 でも、実際にロケ地に入ったら、
 普通の健全な人であれば誰でも、
 あの海と大自然のパワーでリラックスせざるをえない風になるわけです。

市川実日子さん

 島に一ヶ月も滞在することが初めてだったこともあるんですけど、
 東京で撮影している人たちがあの現場に入ったら、
 普段、自分たちがいかに早足でいるかということに
 ビックリするんじゃないかと思うんです。

加瀬亮さん

 いい台本だなと思いました。
 邦画界っていまバブルとかいわれてて、
 テンポのいいイケイケな作品が多い中で、
 『めがね』はすごく孤立してて、
 珍しく地に足がついたスタンスで企画された作品だなと思って。

これは、直接、与論に触れたコメントではありませんが、
どこかで与論につながりますね。

荻上直子さん(監督)

 何もしなくていいっていう贅沢を、
 フィンランドで教わったんです。
 で、そのあとに、与論島に行ったら、
 観光するところなんかどこにもなくて、
 あるのはきれな海だけ。
 ボーッとたそがれるしかないわけです(笑)。

 島全体にゆるーい空気が流れていて、
 フィンランドとは真逆の南の島なのに、
 共通するものを感じました。
 私自身がそういうことに憧れて、
 体験したいという気持ちはあったかなと思います。

富田麻友美さん(美術)

 最初は建てるつもりはなく、
 良い場所があればそこを借りて、
 飾りつけしようと思ってたんですよ。

 島は小さいので、すぐ回れちゃう。
 だから、粘っても、ないものはない。
 それで『プランを描くので、良ければ建てさせて』と提案して、
 1週間後にプランを上げて、
 その1週間後には建て始めました。
 
飯島奈美さん(フードスタイリスト)

 監督にもプロデューサーにもそう言われていたので、
 おいしそうに見えるための湯気や、
 ビールの泡なんかは死守しなきゃと思っていて。
 『ちょおっとすいません!
 ビールの泡、足します』と撮影を待ってもらうこともありました。
 たぶん『めがね』じゃないと、
 『湯気を見せたい』なんて言っても、
 聞き入れてもらえなかったと思います

これも与論のことを直接コメントしたものではないけど、
通じますね。

伊藤千枝さん(振付家)

 一見ふわっとした雰囲気があるけど、
 根底には強い何かがパイプラインのように流れていて、
 その上にすべてが乗っている感じ。
 だからこそ、揺るぎのないゆったり感が出ているのだと思います。

「揺るぎのないゆったり感」。
これも与論ぽい。

霞澤花子さん(プロデューサー)

 ゆったりというか、なんにもないところがよかったんですよ。
 そしたら、「そうか、与論島がある!」って。
 それは、「ヘルシンキがある!」というのと同じ。

ぼくは、映画の『めがね』の舞台としての与論島のことを云々しているけれど、
考えてみれば、「与論島」を選ぶ過程を経て、
与論島舞台の映画になったわけですね。

それもすごいことです。


 

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コメント

クオリアさん

 どこのことかではありませんが
一人でできる仕事を 分け合って
すると わずかな仕事を 恰も、
がんばっているようにみせないと
立場がないこともあるかと思いま

 みんなですればすぐ終わるのに
一人で必死にがんばっている立場
の人もありませんか

 「メガネ」の方が、素直な思い
を語っていることに同感です

 とにかく、インクーサル島国に
棲む日本では・・・日常は、それ
ほど時の流れを読めてはいない気
がします

 いわゆる、世間で流行りのKY
ならぬ、「TY」つまり時が読め
ない…(ドント リード タイム)
 「せまい宇宙、そんなに急いで
どこに行く」という感じがします

 今日もまた、飛躍しすぎです
空気が読めなくて
タンディ ドウカエービュウクトゥ

 

投稿: sattyan | 2007/08/26 00:33

sattyanさん。

KY。でも、TVやまわりを見ていると、
まるで「空気」を腫れ物に触るように扱っている気がします。
KYという言葉がいちばん恐れているのは、
沈黙なのかもしれないな、と思ったり。
TYも、沈黙を消すようにしているのかもしれないですね。

投稿: 喜山 | 2007/08/26 08:36

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