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2007/06/23

アイヌ文化交流センターへ

札幌へ、出張で行ってきた。
10年ぶり、そして前と同じく仕事で。

今回、オフは迷わず、アイヌ文化交流センターへ足を延ばした。
札幌からバスで40分、緑多い山あいにそれはひっそりとたたずんでいた。

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5年前にできたという展示室はとてもきれいだった。

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でも、単にきれいというだけではない。
展示してあるアイヌの生活道具は自由に触ることができた。
聞けば、アイヌの人たちが複製を作ったので、
それができるのだという。

でも、その説明を聞く前に、ぼくは触っていた。
樹皮でできている布も、木彫りの皿も。
展示には、「どうぞ触れてください」という説明なしに、
観るものに、それを促していたのだった。

それは展示室全体に流れる空気のなせるわざだろう。
アイヌの文化を知ってほしい。そういう想い伝わってきた。

ぼくは思わず、与論のサザンクロスセンター、
がんばれとつぶやかずにいられなった。

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ぼくはなかでも、ニマと呼ばれる木彫りの鉢が好きだ。
作ってみたくなるし、ここにサラダやチャンプルーを入れて食べたいと思った。

宇和寺の家でバーベキューをするときは、
石垣に放ってある貝の殻を洗って、
そこに肉や野菜を盛って食べるのが格別だった。
それを思い出した。

センターの愛称は、ピリカコタン、美しい村という意味だ。
でもたとえば、パピプペポのような半濁音符「°」が、
「ト」にも付けられているのをみかける。

センターの方に伺うと、
それは、「トゥ」と発音するのだそうだ。
なるほど、そうだったのか。

それから声に出して読みながら展示物を眺めてみた。

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セチ(家)では、囲炉裏のある家屋に、
ほんとうにおばさんが店構えしていらしてびっくりした。
樹皮で作った一輪挿しを買った。
ふくろうと鹿の角は、
ふくろうが福を呼び、鹿の角が魔よけと教えてもらったので、
ふくろうのキーホルダーにした。

札幌の山あいでも気温は25度くらいあるというのに、
途中で別のおばさんが入ってきて、
「当たらせて」といって、囲炉裏の火に手を差し伸べるのだった。

あれは何でだったのだろう。
しばれる気候でもないというのに。
ああ。こんなに気になるのなら聞けばよかった。

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緑は雄大で空気も美味しかった。
何か、とても魂の落ち着く気分を味わいながら、ふたたび札幌中心部へ。
空港に行く前に、「ピリカ民芸品店」へ行きたかった。

南三条の狸小路にあると聞いていた。
まあそう言っても、ぼくの天性の方向音痴ではたどり着くのはおぼつかない。
今回はタイムアウトでもやむなしと思いながら、走った。
走ったせいか、中島みゆきの「南三条」を思い出した。

 ♪ 南三条泣きながら走った
   胸の中のあの雨はやまない
   南三条よみがえる夏の日
   あの街並はあとかたもないのに


でも、ありがたいことに店はあった。

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お店のおばさんは、ぼくを見るなり、
これは何?と聞いてきた。

アイヌ文化交流センターの帰り、
ぼくはバッグも何も持ってなかったので、
手持ちのものを少なくしようと、
一輪挿しをベルトにはさんで腰につけた。
まるで、「お腰につけたきびだんご」だった。

いやこれは、と説明すると、
「いくらだったの?」と聞くので、
正直に「千円」と答えると、
「安すぎないー?」とびっくりしていた
「ええ、ぼくもそう思います」

「このシャツの柄は何?」
「これは、ええと、アフガニスタンの織物のデザインだそうです」
「へぇ」

「あんたところで、アイヌとどこかで血がつながってんじゃないの」
「ええ、ぼくもそんな気がするんです」

と、話しながら、アイヌ文様のバッグとお土産を買った。

シャツはアフガニスタン、腰に一輪挿し、バッグはアイヌ文様で、
あっという間に、雰囲気ができあがってしまった。

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「また来ます」
「そのバッグしてきてね」

その声を背中に、空港へ急ぎ、
札幌の旅は早くも終わろうとしていた。

おばさんは、お土産を一個、プラスでプレゼントしてくれた。
ありがとうございます。
前回が10年前なので、次は何年後に行けるか分からないけれど、
きっと、このバッグを持って行きますと思った。

行きたい場所に行けたので、とても充実した気分だ。
身体の奥深くに、浅からぬ縁と思っている
アイヌのことがらに触れることができたから。




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コメント

おはようございます。

旅情をかんじます。

  こんな会話を期待して旅にでたいですね。

午後から 沖縄
   どんな出会いがあるか 楽しみです。

投稿: aw | 2007/06/25 02:19

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