「南のふるさと島」構想
奄美は世界遺産登録を目指していると聞く。
Casa6月号は、「世界遺産。」を特集していて、
見ると、さすがに世界遺産は迫力あるラインアップだ。
福永さんは、その先を指摘している。
もし、奄美が提言通りに世界遺産になれたとしても、
やっとイーブンです。
屋久島とイーブンであり、沖縄とイーブンなのです。
三つの世界遺産が並んでいるだけです。
これだけじゃまだだめなのです。
これはその通りなのだろう。
屋久島と沖縄。ともに魅力的な地域だ。
沖縄はもとより、ぼくの身近なところでも、
屋久島に行きたい、行ってきたと耳にする。
そこで福永さんは、
「奄美世(あまんゆ)ミュージアム構想」を提言する。
もう1歩進んで、
更に奄美大島の魅力をプレイアップする方法は何か。
奄美の誇るべきものをいろいろ集めて、
島全体で一つのミュージアム、地域まるごとミュージアム、
群島まるごとミュージアムという構想であります。
黒糖焼酎、大島紬、島豚復活等々の資源を、
NPOの力を借りながらやっていこう、というものだ。
この提言は魅力的だ。
ぼくも与論島のことを思うとき、
島全体をひとつの公園とみなした別世界をつくる、
とイメージすることがある。
○ ○ ○
福永さんの提言に刺激を受けて、ぼくも考えてみる。
屋久島は縄文杉で原始のイメージが強く、
沖縄はリゾートと移住地としてのイメージが強い。
そして奄美はその両方のイメージを持っているとしたら、
それとは別の価値を打ち出すべきなのだろう。
たとえば、「南のふるさと島」はどうだろう?
奄美の人々の、優しさと包容力を最大限に生かすのだ。
奄美を故郷にする人だけでなく、
本土に住む人の“南のふるさと島”として位置づける。
もはや自然は、居住地域だけでなく、
旅先、滞在先で味わうものも、
その人にとっての自然環境の一部とみなさなければ、
十分に享受できないものになっている。
奄美はそれを提供する。
それは、「いつか見た気がする懐かしさ」と、
「初めて見るのに懐かしい」と、
その二重の懐かしさを喚起するに違いない。
そんな新しいふるさとを本土の都市部の人々に向け、
提供するというアイデアだ。
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