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2007/04/12

スルル小とキビナゴ

スルル小(グヮ)とキビナゴは同じなんですね。

恥かしいことにぼくは知らなかったのでびっくりしました。
この二つを結びつけることがなかったんです。

谷川健一の甦る海上の道・日本と琉球
載っていました。

 § § §

『琉球国由来紀』にこんな話があるそうです。

むかし聞得大君が久高島に渡ろうとしたら、
逆風にあって日本本土に漂着して、
そこで長年過ごすことになった。

ところが琉球で旱魃があったとき、
聞得大君の境遇が原因と言われ始め、
そこで海の神が、日本(やまと)にいるからと
託宣をくだした。

そこで、バテン祝女(のろ)が船頭になって
日本に行くとはたして聞得大君がそこにいた。
で、聞得大君を連れて帰り、
船はバテン潟原に着いた。

ところでバテン祝女は、
日本(やまと)から帰るとき、
タジョク魚を土産に持ち帰ったので、
それからタジョク魚が
バテン潟原に近寄ってくるようになった。

こんな話です。

谷川は、沖縄でタジョク魚は何かとたずねて
スルル小ですと教えてもらって驚いています。
これは、折口信夫も知らなかったこと、として。

谷川は、読者に向かって、
スルル小はキビナゴと説明しているのですが、
ぼくはそっちのほうに驚いたのでした。

 こうしてキビナゴ、つまりタジョク魚は九州と沖縄本島南海岸
 をつなぐ使者の役目をする魚とみなされるのである。

いまさらながらに、あの、美味しい
スルル小とキビナゴが結びついたので、
この谷川の解説がとっても説得的なのでした。

魚が、琉球と日本(やまと)を結ぶ。
面白いですね。


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