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2007/02/13

クチコミマーケティングへ

 主役交代後、生産と消費をつなぐマーケティングは、クチコミがメイ
ンのテーマになる。クチコミマーケティングだ。
 クチコミマーケティングを搦め手からいえば、消費者を企業の操作対
象とみなすことを止めるマーケティングのことだ。発信主体の主役交代
は、マーケティングにもさまざまな動きを呼んでいる。消費者の無意識
に新たな操作根拠を求める場合もあれば、広告があって検索があるとい
う購買行動モデルで延命を図る広告代理店もある。けれど、これらは消
費者を操作対象とみなす点からいえば、クチコミマーケティングの本質
ではない。

 クチコミマーケティングの土俵に立つと、テーマは消費者による商品
理解の促進により、ポジティブな評価のクチコミの層を厚くすることを
めぐっている。ポジティブを作為すれば、いわゆるやらせになるし、ネ
ガティブに堕すれば、消費者の声の場であるコミュニティが荒れる。や
らせと荒らしという圏外に逸れずに、ポジティブの圏内でクチコミを醸
成したいというのが企業のマーケティング欲求なのだ。

 このとき企業のマーケティングにとって、放棄しなければならないの
は消費者を操作対象とみなさないことと同義で、消費者のクチコミのコ
ントロールである。それはそもそもできない。それができるとみなすこ
とが、やらせや荒らしを生んでしまう。できるのは、消費者同士の対話
の場を支援することと、企業担当者自身が消費者との対話に臨むことで
ある。

 そこでクチコミマーケティングは、企業に対しネガティブな発言の許
容を迫るだろう。消費者の商品評価に、不評価があるのは当然のことで
あると受け止めるのだ。ネガティブの発生を当然のこととして、ポジテ
ィブの質と量をどのように増やすのかがマーケティングの課題になる。
 もっと先鋭になると、競争企業の商品を消費者が望む場合は、それを
薦めよという議論もある。そこまでいって消費者の信頼を得ることが、
存在理由になる、と。
 企業と消費者の関係として異次元連結をみると、両者の関係式は大き
く動いているのだ。

(超自然哲学14 「3.インターネットの新・相互扶助」)

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