『奄美の島々の楽しみ方』
書かれた内容だけでなく、
書かれること自体に意義がある。
『奄美の島々の楽しみ方』は、そういう本です。
「奄美に関する本がない。」
冒頭のこのひと言に、
著者たちの問題意識は集約されています。
そうその通り、とぼくは続けたくなります。
奄美は、鹿児島のおまけでも、
沖縄のおまけでもないのですから。
○ ○ ○
島はひとつひとつが宇宙であり世界です。
だから、安易なひとくくりは島人によって
拒まれるでしょう。
でも、文化と自然の共通性から触手を伸ばせば、
与論島は琉球弧というひとくくりを見出すことができます。
と、ぼくたちはつい一足飛びに
全体にいってしまうのですが、
本当は順番があります。
与論は奄美のひとつです。
奄美というくくりを持っています。
奄美としてのひとくくりですら、
まだぼくたちはぼくたちとして語る言葉を
なかなか持っていません。
それだけ、島は宇宙であり世界です。
○ ○ ○
それだからなおさら、この本は嬉しい。
奄美のなかの与論の先行表現になってくれます。
与論を紹介するのに、
「とおとぅがなし」がある。
これは嬉しい。
「ヨロンマラソン」も「シヌグ祭」も
与論ならではです。
けれど、与論を紹介するのに
「与論捧奉」をもってするのは、
これはもう卒業したい。
でもこれは書く側のテーマではなく、
書かれる側のテーマです。
この本の粋な志を引き受けて、
ぼくたちもまた奄美の一角を担う与論島を
表現したいものです。
○ ○ ○
奄美大島、与路島、請島、加計呂麻島、喜界島、
徳之島、沖永良部島、与論島。
奄美への愛情こもった筆致が嬉しい一冊です。
○ ○ ○
ブログも展開されていました。
奄美の島々の楽しみ方
嬉しいですね。
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コメント
はじめまして。
『奄美の島々の楽しみ方』編者です。
たったいま、奄美大島・加計呂麻島への刊行ご挨拶から戻りました。
とてもうれしい紹介記事をありがとうございます。
今回、8つの島を1冊でまとめることの難しさ、限界などもひしひしと感じていました。どうしても奄美大島の話が多くなってしまう。
与論からこうした声をいただいたことはとてもありがたく、まさに「とぞとがなし」です。
取り急ぎ、一言お礼まで。
追伸:池袋西武百貨店は私が子どもの頃からいちばん馴染みのあるデパートです。びっくりしました。いまは知っている人も少なくなりましたが、12階の西武美術館やArtVivantにしょっちゅう通っていました。
投稿: sarah | 2007/02/25 23:39
sarahさん、コメントありがとうございます。
各島それぞれががんばって、
島の表情をもっと生き生きさせていけば、
奄美の表情もより豊かになっていくのでしょうね。
これからも奄美をよろしくお願いします。
80年代の西武美術館やArtVivant は、
文化を担っていましたね。
投稿: 喜山 | 2007/02/26 07:44
すみません、ミスタイプしてました。
「とぞとがなし」→「とおとがなし」です。失礼しました。
投稿: sarah | 2007/02/26 17:46
sarahさん、コメントありがとうございます。
いえ、最初から「とうとぅがなし」と読めました。(^^)
お気遣いありがとうございます。
投稿: 喜山 | 2007/02/26 22:45