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2007/01/12

那間は泉

南島地名研究センターの『地名を歩く』に導かれるように、
与論島の地名に手がかりが集まってきます。

嬉しいことに、母の実家でぼくの出生地の
那間のことも分りました。


石垣地方には、「ナー」のつく地名が多いそうです。
で、その中でこんな記述に出くわします。

 また、市街地の後方には「フナー」と称する真地
 (マージィ)と長間(ナーマ)との間に設けられ
 た大きな水路がある。
 (石垣 繁)

これをみればもう、
「長間」=「那間」であると連想できます。

那間も、標準語読みは「なま」ですが、
もともとは、「ナーマ」と呼びますから。

そしてその語源にも言及があります。

 石垣地方の「ナー」は、地下水が自然に地表に
 わき出る泉を指しており、小川をなしている。
 その周辺には、大浜層と琉球石灰岩とその下部
 の不透水層の間隙に水が蓄えられアブ(ドリーネ)
 も見られる。

 宮良部落を例にみると、村の周辺には「タフナー」
 「タナー」等の苗代田があり、「マクシナー」
 (別名マニシキナー)は轟川の上流をなし、
 「ナカバンナー」は宮良川河口の海の降り口に
 あって村人の喉をうるおしていた。
 (石垣 繁)

これでますます確信します。

那間には、湿地帯が広がり、
そこには増木名池という池があったからです。

幼い頃、おじに当たる兄(やか)が、
突然、服を脱いで池に入り泳いだのを、
びっくりどきどき見たことがありました。

それにもうひとつ。
増木名は、「マシキナ」ですが、
引用文にある、「マクシナー」と「マキシナ」が
同一であることも疑えません。


那間は、地下水が自然に湧き出る泉のことであり、
増木名は、池から流れ出る川の上流域を指すと
見なせばいいでしょうか?

 ◎ ◎ ◎

石垣島の考察から与論島のことが分る。
これは与論島を孤島としてみるのではなく、
琉球弧に解き放って得られる知見です。

こうすることで、与論島を孤独から解放して、
琉球弧の連なりの中に位置づけることができます。
与論島がさらに豊かに見えてこないでしょうか。

嬉しい発見です。

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