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2006/11/06

地域ブランドとしての与論島7

「地域ブランドNEWS」で、
東京財団が「文化産業を育成する知的財産に関する調査研究」
(生越由美)を報告
という記事があったので、
そのレポートを読んでみました。

タイトルにもあるように、「文化産業」という概念が出てきます。

 ■文化産業の捉え方

 「文化産業」とは、遊びや休養などをターゲットとした「余暇産業」
 や豊富なコンテンツを提供する「コンテンツ産業」に加え、美味しい
 食材を提供する「文化的な農業・漁業」、優れたデザインなどを有
 する製品を作る「文化的な製造業」、日常生活をゆたかにする「文
 化的なサービス産業」などを内包するもの。


第三次産業のコンテンツ産業だけではなく、
第一次産業、第二次産業の中にも存在するものとして
文化産業を捉えています。

歴史は、農業社会、工業社会と進展して知識社会になっているけれど、
知識社会での中心価値を
ゆたかな時間(The Affluent Time)としています。

これは、ガルブレイスの
「ゆたかな社会(The Affluent Society)」を
踏まえた概念です。

その、ゆたかな時間(The Affluent Time)を生み出すには、
文化産業が必要であるとして、
生越さんは8つの提言をしています。

 ■8つの提言

 提言1 「ゆたかな時間」を生み出す「文化産業」を発展させよ
 提言2 「文化産業」の発展に「知的財産」を活用せよ
 提言3 「技術」と「芸術」を融合せよ
 提言4 「伝統文化」と「伝統技術」を活用しよう
 提言5 「進歩」という名の呪縛を解こう
 提言6 「日本文化」を見直そう
 提言7 「遊び」を大切にしよう
 提言8 「日本文化」と「文化産業」を世界に発信しよう


いくつか要約すると、
文化産業のもとになるのが、文化資本。

 「文化資本」は「歴史資源(美術品、工芸品など)」と
 「地域資源(地域の農産品、漁業品、伝統工芸品、観光資源など)」
 に分けられる。

 そして「歴史資源」と「地域資源」は、
 「JAPANブランド」や「観光立国」の基盤である。


 第一次産業、第二次産業の中にも「文化資本」が存在し、
 いくつかは平成時代に連なっている。

 第一次産業 「信州の養鯉」「江戸湾のノリ」「広島のカキ」
 第二次産業 「天龍水」

 「文化産業」を育成するには、第三次産業の中の「サービス産業」
 の中の「コンテンツ産業」に止まらず、第一次産業、第二次産業
 の中に存在する「文化資本」を見落とさず、幅広く育成する必要
 がある。

 「農産物と知的財産」 「博多万能ねぎ」
 「国宝・美術品と知的財産」 「国宝紙本金著色風俗図(彦根屏風)」

 ■彦根屏風の優れている点

 今まで知的財産権は法律的に「排他的独占権」として規定されて
 いるため、「同時使用が可能」な権利であることが見落とされがち
 だった。「知的財産権は独占を誘発する」と思い込んでいる企業や
 自治体がほとんどの中、関係者に安定して使用してもらうために
 知的財産権を保有するという、本質を捉えた柔軟で前向きの発想
 が素晴らしいと思う。

 「伝統芸能と知的財産」 「歌舞伎」


 ■地域ブランドで重要なこと

 「地域ブランド」で一番重要なことは、地域の皆様の生活が楽しい
 ことである。地域が楽しく暮らしていれば、外の人は何があるのか
 と行ってみたくなる。地域の幸せをどう作るかを考えることが地域
 ブランド政策の要だと思う。合わせて地域の情報を積極的に発信
 する必要である。


ここでやっと「地域ブランド」に接続できます。
一番重要なこととして生越さんが挙げているのは、
ごもっともなポイントですね。

この報告では「知財」という言葉もよく出てきます。
知的財産の略で、これも耳慣れなかったので、啓蒙されました。

 「知的財産(知財とも略す)とは、人間の知的活動から
 生み出された独創的な成果の総称である。研究室や製造
 現場から生まれる「発明」にはじまり、アニメ、映画な
 どの「著作物」、そして企業の持つ「経営・製造ノウハ
 ウ」など、いわば「知的な汗の結晶」である。「オリジ
 ナリティー」を身上とする。

知的財産として与論を見ると、と発想を促されますね。

ともあれ、与論島の地域ブランドを構築するのに、
補助線になる考え方が散りばめられいているので、
長いメモとします。

与論島の農業も漁業も観光業も文化産業を内包している。
それらは「地域資源」や「歴史資源」を産み出す。

でも本当は歴史資源は半端なものではないはずです。
与論城があるというのではなく、
あれよりもっと重要な大切なものがあります。
それはほんの見かけはなんということはない
石垣だったりするでしょう。
でもサンクチュアリとはそういうものです。

サンクチュアリをどのように価値化できるか。
与論島のホットなテーマです。

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