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2005/08/05

4つめの与論島

昨日、幸いなことに与論島に来ることができた。
台風の影響が与論に及ぶ直前に到着がかなった。
次の便は沖永良部島まで来て鹿児島に引き返したというから、
ギリギリセーフだったのだ。

この写真は、まだ台風9号の雲の下にある与論島の海だ。

typhoon

最初の晩、植田さんたち島の人と夕食をともにすることができた。

島の人といっても、同級生とか出身者ではなく、
与論島に移り住んできた方々だ。

この島で仕事を見つけるのは難しいからというのも動機の一部にして
島外にいるぼくにとっても、植田さんみなさんが
与論のよいところを話してくれるのを聞いていると、
与論も捨てたものではないんだなという気がして嬉しくなってくる。

みなさんの話を聞いて、4つ目の与論島があるのではないかと思えた。

ぼくはいままで、与論島には3つの層があると考えてきた。

1つめは、地元の人が方言とともに培ってきた「ゆんぬ」の世界。
2つめは、行政区として登場する「与論」。
3つめは、観光地である南の島としての「ヨロン」。

今回、いまの与論島は、この3つに収まらないそこからはみ出すものを
生み出しているのではないかと思えた。

それは4つ目の与論島ともいうべきで、「よろん」と書いたらいいだろうか。

「ゆんぬ」は島で生まれ死ぬ人々の世界であり、
「与論」は、対琉球であれ、対薩摩、鹿児島であれ、どちらかといえば、
こわばってときに卑屈にすらなる行政区の顔だ。
そして、「ヨロン」は観光客の視線がつくってくれた軽い明るい世界だ。

「よろん」は、出身者ではないのに島に住んでいる、
という位相から生まれている。

それは与論島にあって、いままでなかなか無かった視線だ。
ここにあるには、「与論島が好き」という原理だと思う。

そしてそれはとても可能性を持っていると思えた。
ここになら、ぼくもコミットできるかもしれない。

そう思えたありがたい晩だった。

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