« 2008年3月 | トップページ | 2009年1月 »

『走る女たち』

 女はなぜ、走るのか。自由になるため、だ。それがこの本からまずやってくる印象だ。

 ダイアンは走ると発作が起こらないからそれが薬というように走る。パムは太りたくないから走り、アスラは宗教的抑圧に抗して走る。シャリは女の子の殻を破りたくて走り、ジャネットは性転換して女性になってその証ように走る。

 彼女たちの走りっぷりを追っていくと、体調から自由になるように、いや、女性の身体は走るのに向いていないという偏見に抗うように、女性を取り巻く不自由を振り払うために走っているように見えてくる。フェミニズムの先端は、いま走ることにあるのではないか。そんなことすら思った。 


『走る女たち』

Photo

この本はたしかに走ることについての本だけれど、女性が日々の生活を生きるヒントが見つかるのではないだろうか。女性の場合、仕事や家庭、出産、子育て、加齢による心身の変化など、複雑に絡み合う条件とともに生きていかなければならない。社会的には男女平等がかなり達成されてきているけれども、おそらく女性の人生には、今でも身体的に面倒なことがいくらか多いのではないかと思う。

 これは「訳者あとがき」のなかにある言葉。これは、新しい一歩を踏み出したい。そう思っている女性への応援歌だ。


| | コメント (0) | トラックバック (1)

« 2008年3月 | トップページ | 2009年1月 »