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消費者はなかなか生活者になれなくて

 ちなみにこの本では「消費者」という言葉を多用している(副題にも使っている)。でも、本当は「消費者」という言葉はもう古い。彼らは「消費するだけの者」ではすでにないからだ。ボクの周りでも、ちょっと感度のいい人たちは「消費者」という言葉をもう使っていない。「生活者」とか「ユーザー」とか「オーディエンス」とか呼んでいる。ただこの本では理解しやすいように敢えて「消費者」という言葉を使用しているので、その点はご了承いただきたい。
(『明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法』佐藤 尚之)
 このくだりを読んで、ああ、消費者はなかなか生活者になれなくて、と思いました。  この本自体は、消費者と生活者について書かれたものではありません。広告屋さんが広告屋さんを励ますために書いたものです。広告屋さんが広告屋さんのために書いているのだから、立場が違えばすれ違ってしまうのだけれど、それは自然なことです。むしろ、ぼくは広告屋さんの立場で書かれていても、ネット・マーケティングの本が、“この前に世界はなく、この後に世界は一変する”と、いささか誇張して次のトレンドの到来を告げるのに比べたら、よく分かるし好感を持ちました。

 バランスに配慮した広告の話。広告バランス論。それがこの話の新しさかもしれません。

◇◆◇

 ぼくの実感だと、「生活者」という言葉にリアリティがあったのは、80年代の後半、そう、あのバブルの頃でした。あの頃、消費者はたしかに消費するだけの存在ではなく、生活を主体的にデザインする人へと変わっていくようでした。ぼくはバブルの気配を身にまとうことはなかったけれど、消費者が生活者に変身しようとする時代の空気だけは吸っていた気がします。

 こういうとき、ぼくは生活者を、必需的に使わなければならない消費より、可処分できる消費者の方が大きい存在を生活者と見做しています。

 (消費者)=(選択的消費支出)/(全消費支出)<50%
 (生活者)=(選択的消費支出)/(全消費支出)≧50%

 そしてこの定義に照らしてみると、バブル崩壊以降、消費者は生活者になりきれないでいるのではないかと思ってきました。去年、調べてみたことがあるのですが、生活者度とでもいうようなこの値、2001年で43%、2006年で46%でした。実際、80年代の後半に生活者になるかにみえた消費者は、その手前で足踏みして消費者に停滞してきたように見えます。

 ただ、停滞のなか何の変化も無かったわけではありません。『明日の広告』がそれによってバランスを云々することになるように、コミュニケーションの異次元連結を果たしたインターネットが開かれたことによって、ことコミュニケーションに関する限り、ぼくたちは全く異なる世界を持つようになりました。

 そこで消費者は、言われっ放しではなく、モノ言う存在になりました。企業と消費者のコミュニケーションとして見ると、インターネットのなかでは、主役交代劇はすでに起こっています。ここから見ると、消費者はすでに生活者的だと言えるでしょう。でも、それもコミュニケーション止まり。経済の実感からすると、消費者はなかなか生活者になりきれてないのではないでしょうか。 

◇◆◇

 ところでいまは不況ではない。そういう言い方があるようです。お金は余っている、投資したい人は一杯いるのだ、と。それは確かにそうかもしれません。けれど、このことを指して、不況ではないと言うことはできません。生活者になりきれない消費者が“不況”を感じるなら、それを不況と呼びます。だから生活者になりきれない消費者が不況を脱したとき、はじめて不況ではなくなったと言えます。そのとき、消費者は晴れて生活者になるのかもしれませんね。



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Q14.署名は好きにデザインしていいの?

A.罫線や記号などで個性を出します。

 署名は、まず信頼感を演出する場ですが、それだけでなく、個性を出す場でもあります。eメールの中身は、無機質な文字の羅列になるので、eメールで個性を出す手段は限られていますが、その数少ない場が署名です。

 署名の天地の範囲に使う罫線や記号をはじめとして、署名は、サインに工夫があるように、工夫して個性を出しましょう。

 社内の同僚や先輩、お客様から送られてくるeメールを参考にして、好感を持ったものは取り入れて、自分なりの個性を表現します。

 商品のキャンペーンや新商品情報を添えている人もいます。あまりそれらを羅列すると営業色が強くなって嫌われるので、数個にとどめます。

例)

 *******************************************
 ○ 田中 二郎 (mailto: jtanaka@emill.co.jp)
 ● 株式会社eメールコミュニケーション
 ○ eメール事業部
 ● 〒123-4567 東京都港区新橋0-00-0  
 ○ TEL: 03-1234-567* FAX: 03-1234-567*
 ● URL:http://www.emailcom.co.jp/
 *******************************************




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Q13.署名には何を書くべき?

A.自分への連絡手段を必要なだけ列記します。

 eメールの最後に置く「署名(signature)」に書く要素は、

 名前、メールアドレス、企業・部署名、住所、
 電話・FAX番号、企業WebサイトのURL

 が基本です。

 署名には、お客様があなたに連絡を取るために必要な情報を列記します。特に最初にコンタクトを取る相手の場合には、署名に情報がしっかりあると信頼感が高まります。

 実際、お客様に電話をかけたり郵便物を送付したりする場合は、名刺に戻らずに、eメールの署名を見て行うことも増えてきました。署名は、コミュニケーションの効率を上げるのにも一役買っているのです。

 読みにくい名前の人が、ルビを振るようにひらがな表記を添えたり、社内異動で電話番号が変わったことを署名欄で伝えたりするような気の利いた使い方をしている人もいます。

 eメールの署名は、名刺よりも簡単に更新できるので、お客様に真っ先に、新しい情報を伝えることができるのです。




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「eメール」とは

 eメールとは、限りなく話し言葉に近い書き言葉である。

 eメールは、下図の「書き言葉」と「話し言葉」の交わった部分にあり、かつ「書き言葉」に属する。

Email


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Q12.どんな構成にすればいい?

A.件名、宛名、挨拶、結論、本文、署名の6つの要素で組み立てます。

 eメールは、6つの要素で構成します。

1.「件名」
・何の用件なのかを相手に真っ先に知らせます。

2.「宛名」
・誰に送っているのかを明示します。

3.「挨拶」
「はじめまして」「こんにちは」等と挨拶し、名乗ります。

4.「結論」
・次に、結論です。もっとも伝えたいことを書きます。

5.「本文」
・結論の後に、その詳細や補足となる本文を続けます。何を、いつ、どのようにするかを具体化します。

6.「署名」
・書き手の名前や住所などの情報を書きます。eメールで個性を出せる部分です。



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ヒット商品のベネフィットとウォンツ(2003年)

 『日経トレンディヒット商品航海記―日本人の消費はこう変わった』をテキストにしたヒット商品のベネフィットとウォンツ。2003年。

◆2003年

1 阪神タイガース
B:今年の阪神は勝ちます。
W:阪神の優勝を観たい。

2 ヘルシア緑茶
B::体脂肪を減らすお茶です。
W:飲みながら痩せるお茶がほしい。

3 日清具多 GooTa
B:具の大きなカップ麺です。
W:本格的なカップ麺が食べたい。

4 六本木ヒルズ
B:新しい東京都心の観光地です。
W:都会のなかの都会に行きたい。

5 『踊る大捜査線THEMOVIE2』
B:人気テレビ番組の映画です。
W:リアルでユーモアもある警察映画を観たい。

6 DIGA
B:VHSだけではなくDVDも観れます。
W:新しく買ったDVDも観れるものがほしい。

7 プリウス
B:環境性能がよく走行性能もいい車です。
W:環境に優しくて走りもいい車がほしい。

8 クーリッシュ
B:飲むように食べるアイスクリームです。
W:仕事しながらアイスクリームを食べたい。

9 都市型温泉テーマパーク
B:テーマパークのような温泉施設です。
W:温泉に入りながらゆっくり遊びたい。

10 ドリエル
B:眠りにつきやすくなる薬です。
W:すんなり眠りたい。

11 綾小路きみまろ
12 メガピクセルケータイ
13 くう~
14 ワンダモーニングショット
15 二コダス
16 エアーストッキング
17 ヌープラ
18 豆乳
19 カネボウパワーリフティング
20 チョイノリ
21 トレシー洗顔クロス
22 アサヒ本生アクアフルー
23 ユニ・チャーム超立体マスク
24 『トリビアの泉~素晴らしきムダ知識~』
25 薄型テレビ
26 RX-8
27 プテナロック
28 米唐番
29 ケナツシー
30 酸素グッズ


メモ
 『踊る大捜査線』は、公務員としての警察のリアリティがあってウケていた。正義を放ったらかした大人がそこにいた。疲れが、出てきたんでしょう、きっと。そんなときはここぞとばかり阪神を応援。温泉にもつかりたい。お茶でやせるならこんなありがたいことはない。なんかそういう呟きが聞こえてきそうなヒット商品たちだ。



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Q11.結論はどこで書けばいい?

A.最初に書きます。

 件名の次に、eメールでよく読まれる個所は、冒頭の20行から30行です。個々人の設定によって幅はありますが、メールソフトの本文を開けたときに、スクロールしないで見ることができる範囲のことです。eメールを効率的に使うには、「結論」は最初に書きます。

 起承転結、とよく言われます。話を起こし進めて、転じて、落ちをつくるという構成です。物語や論文の場合は、「起承転結」は当てはまりますが、eメールの場合は必ずしも向いていません。eメールは、本文の末尾近くがもっとも読まれにくい場所です。起承転結に従えば、そこに結論が来るわけですから、いちばん大事なことをいちばん読まれにくい場所に書くことになってしまいます。

 そこでeメールでは、結・起承転(結)の順番で書きます。
 自然に文章を書くと、起承転結の順番になるものです。ですから、結論から書きにくい場合は、まず、起承転結で書いて、書いた後に、結論の部分に冒頭にコピーして編集すると文章が整えやすくなります。


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ヒット商品のベネフィットとウォンツ(2002年)

 『日経トレンディヒット商品航海記―日本人の消費はこう変わった』をテキストにしたヒット商品のベネフィットとウォンツ。2002年。

◆2002年

1 ワールドカップサッカー
B:ワールドカップで日本代表を応援できます。
W:夢中になってサッカーの応援をしたい。

2 『ハリー・ポッター』
B:ベストセラーになったおとぎ話を映画で楽しめます。
W:現実を忘れて夢中になれる映画を観たい。

3 アブトロニック
B:ベルトを巻くだけでやせることができます。
W:楽してダイエットしたい。

4 ナルミヤブランド
B:同世代タレントと同じ服が着れます。
W:モーニング娘。と同じ服が着たい。

5 二コレット
B:かむだけでタバコを止めることができます。
W:手軽にタバコを止められるものがほしい。

6 ワイバアゴキパオ
B:ゴキブリを消すことができます。
W:触れずにゴキブリを退治したい。

7 ファインピックスF401
B:画質も性能も平均点以上のデジカメです。
W:リーズナブルでいま一番いいデジカメがほしい。

8 イ二シオボディークリエイター
B:香りでやせることができます。
W:気持ちよくやせられるものがほしい。

9 ヴイタロツソ
B:ラズベリーの香りでやせることができます。
W:気持ちよくやせられるものがほしい。

10 アミノサプリ
B:適度な運動をしながら飲むとやせることができます。
W:運動したら痩せるのを促してくれるものがほしい。

11 インシュリンダイエット
12 モンゴル800
13 タイムスリップグリコ
14 バイオW
15 EXILIM(エクシリム)
16 グルメテーマパーク
17 マーチ
18 eKワゴン
19 びっくらたまごアンパンマン
20 エヴァー
21 DMR-HS2
22 プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)テレビ
23 讃岐うどん
24 180円スニーカー
25 マイナスイオン家電
26 低価格電動歯ブラシ
27 丸ビル
28 プロバイオテイクスヨーグルト
29 MICRO旧デジQ
30 法律番組


メモ
 3、8、9、10位は、揃ってダイエット系の商品。「やせたい」はいまどきの国民的ニーズなんですね。「お腹いっぱいになりたい」が裏返されて、「やせたい」という逆画像を生むようになったということでしょうか。


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『時間単位の市場戦略』

 「時間単位の市場戦略」は、「時間」に着目してマーケットを見るということだ。谷口正和は書いている。

 マスターゲットからタイムテーゲットへ、この視点の切り替えがすべてなのだ。顧客は均質化したマスとしては存在せず、時間帯のなかだけに存在する。

 この一節、なんだかあれである。あれ、を思い出させないだろうか。

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。

 そう、これ。

 それはさておき、

『時間単位の市場戦略』
Zikantani









 マーケティングのなかで一番危うい概念はターゲットだ。それは、マス(=大衆)という括りではどの商品も広すぎて太刀打ちできないという以上に、消費者を“狙い撃ち”する対象として見做す視点自体が無効化している。

 谷口はこのマスターゲット無効の時代にあって、「時間」という視点を導入しているのだが、この視点の新しさは、狙い撃ちする対象を「消費者」から「時間」に切り替えている点にある。この視線変更について、ぼくはハートランド・ビールのターゲット設定を思い出した。

 ※ハートランド」(ザ・マーケター)

 ハートランドの商品開発は、ターゲットの放棄から始まっている。デモグラフィックな属性で区切るのは止めよう、来させようと考えるのは止めよう。同じ価値観の人が自然と集まる場所にしよう。ハートランドはそう発想している。そしてこれを実現するのに、マーケターはターゲットの研究をするのではなく、「商品」と「場」が共感に値するものになるように大量かつ高質のソフトを注ぎ込んだのだった。

 ここでマーケターは、ハートランドに訪れるニーズを、「職場でも家庭でもない第三の場がほしい」と想定するのだけれど、それは、仕事が明けて家路に着くまでの夕方から夜の時間にかけてになる。ここからみると、ハートランドがターゲットにしたのは、「時間」なのかもしれなかった。

◇◆◇

 ワンダ モーニングショット

 アサヒ飲料の朝専用缶コーヒー「ワンダ モーニングショット」がヒットしている。挽きたて抽出と独自の新抗酸化抽出など、朝専用を証明する切れのよさをアピールした商品内容が謳われているが、ヒットした最大の理由は「朝専用」とコンセプトを確定し、そのコンセプトをストレートにアピールした点にある。
 朝専用と言い切ったから、朝飲まれるようになったのだ。強く自信を持って言い切れば、それが現実になる。情報と心理の時代の逆説的説得法である。シンプルなコンセプトが持つ強さである。

 これは、「朝専用」と書いてあるから飲むきっかけになった。けれどその後は朝じゃなくても飲んでいる、というのが正確なんじゃないかと思うが、「ワンダ モーニングショット」は、確かに、「朝」という時間に着目して開発した商品だ。

 セブン-イレブン

 一九七五年、日本で最初に二四時間営業のコンビニエンスストアをオープンさせたのはセブン-イレブンであるが、そのときおもしろい現象が起こったという。「ニ四時間オープンにしたら、昼間の売り上げも上がったというのである。
 これは、時間に対する顧客心理のなせる技だろう。二四時間オープンしている、「いつでも開いている」という安心感と、「いつでも買い物できる」という安心感がつながり、結果、全体の時間帯で顧客増につながったのだと見ることができるだろう。
 つまりこのとき、人ははじめて、まったく今まで存在していなかった二四時間ライフスタイルに具体的に出会ったのである。その心理的影響の大きさが、マーケットに思いもよらない変化を与えたのである。

 これも実感的によく分かる気がする。いつでも開いているという安心感が消費者を呼ぶと同時に、消費者はそこで初めて、1日が途切れのない24時間であることを具体的に知るものを持ったのだ、と。それは、インターネットの前に、ぼくたちは24時間サービスを知っていたのであり、ことによると、インターネット生活の露払いをしたのかもしれなかった。

 時間は常時覚醒へと励起される。一方で、歴史的に見ると、時間は圧縮されてきた。谷口が引いているのは、「今の一年は昔の一〇万年に当たる」という仮説だ。

 つまり、われわれ現代人は昔の人に比べて、一〇万倍はやい時間のなかを生きていることになる。

 一〇万倍。どうりで、みんなイライラしやすいわけだ。

 時間圧縮は、個々の場面にも向かう。

 ウイダー inゼリー

 森永製菓の「ウイダー inゼリー」のキャッチフレーズは「あなたには、あなたの10秒メシ。」lである。従来のご飯を食べるという概念にはない時間幅だろう。通常の食事時間を一時間と見れば、一〇秒メシは三六〇分の一の時間ですむ。  電車のなかでウイダー inゼリーを食べている人がいる。一瞬にして終わりだ。一〇秒メシとまでいかないまでも、ハンバーガーやおにぎりくらい、もはや電車のなかで食べるのは当たり前の時代になった。

 「ウイダー inゼリー」は、同じ「時間」でも、時間圧縮に着目して商品開発したものだ。

◇◆◇

 この本は、こんな風に、「時間」着目型の商品開発例がいくつも挙げられている。

 劇団四季

 日本の劇場は通常月単位契約のため、大ヒットを飛ばしても、収益が限られてしまう。大ヒット作品は、一年を通じて、あるいはそれ以上のロングラン上演にしないと、大きな収益は望めない。そこで劇団四季は、専用劇場を持つことに踏みきったのである。

 劇団四季は、このように専用劇場を持つことにより、上演カレンダーを思うように作成することを可能にした。日本中で、「時の波カレンダー」 に応じて上演しているのだ。

 SHIBUYA109

 今、世界のショッピングセンターのなかで、最高の売り効率を見せているのは、文句なく「SHIBUYA109」だろう。東京・渋谷、駅前交叉点に建つ地上八階、地下二階のこのファッションビルは、午前一〇時から午後九時まで営業され、マルキューの呼び名で若い女性の間で圧倒的人気を誇っている。なかにひと足踏み入れると、全館に響き渡る大音響の強烈な音楽と、頭のてっぺんから足の先まで109ファッションを身にまとってひしめく一〇歳代、二〇歳代の女性たちの姿に庄倒される。

 たとえば、月坪効率が四〇〇万円を上回る代表的ショップ、レディスウエアのCECIL McBEEがそのひとつだ。「女のコはいつでも、かわいく、輝いていたい…」をコンセプトに、それぞれのシーンにあったいちばん輝けるファッションを提供するこのショップは二階に位置し、約六五坪の店舗に、ショップの商品を着こなした女性スタッフが客の応対にとびまわっている。
 その店頭を見ていると、あることに気がつく。一時間単位で店頭に変化が起きるのだ。時間帯によって、ディスプレイされる服が次々に替えられていくのがわかる。フィールドワークとして109に行き、店頭の変化を自らの目でつぶさに定点観測していて、それに気づいた。一時間ごとに連続写真を撮って較べてみると、一目瞭然だ。
 セシルマクピーのスタッフは、日々、どの時間帯にどの商品がよく売れるかをつぶさに観測し、店頭に配置する商品を次々に入れ替えていくのだという。スタッフの確かな時間帯顧客認識が驚異の売り上げの根底にあるのだ。

 もうひとつ、SHIBUYAlO9の連続的成功を可能にしているタイム・マーケティングの仕組みを見てみよう。なんと、約二〇店舗あるショップのうちのおよそ半分にあたる約六〇店舗が、毎年入れ替わるのである。つまり、五〇パーセントのコンテンツが年々入れ替わることになる。大変な入れ替えの鮮度である。
 このやり方は、テレビ局の番組製作やコンビニエンスストアのマーチャンダイジングとよく似ている。つまり、109はもはや流通産業ではなく、情報産業であり、コンテンツ産業なのである。

 メガマック

 メガマックの瓢間限定既、l発は、結果として、みごとな「時起こし」販売になったといえる。メガマック自体がすぐれた価値を持っているかどうかという論議は、二義的なものにすぎない。もちろん、物として見ればそれなりの価値を持っていることは当然のことであるが、結果として、時間限定販売になったところに顧客支持があったのだ。ハンバーガーを「物」だと思っている人は、ここで間違えてしまう。

 カップメン

 カップメンは、「三分間の価値」というものを圧倒的に引き上げた。お湯を注いで三分間たたなければカップメンは存在しないのと同じだし、逆に三分間より長くすぎてしまうと伸びきってしまって、やはり存在しているとはいえなくなるほど食としての価値は下落する。カップメンにとって、お湯を注いでからの三分間がもっとも価値の高まる「時」なのである。  その「時」を逃すと、価値はいっきに低下する。

 朝時間.jp

「朝からはじまるすこやかなココロ、キレイなカラダ」をコンセプト宣した「朝時間.jp」という女性向け人気ポータルサイトがある。朝の「時間価値」の創造がテーマで、アクセス数が急増しているという。ココロ、カラダ、お買いものの三つのカテゴリーに、簡単朝ごほんレシピ、目覚めすっきり術、朝コンシェルジユおすすめの朝グッズなど「ちょっと憧れの朝型生活のためのヒント満載」というサイトである。

◇◆◇

 時間着目のマーケティングについて、ヒントが多いので、長くなったが例を挙げてみた。
 谷口はこれらの例を受けて、こう続けている。

 顧客に留まっていただかなければ、われわれが提供する価値はない。どんなすぐれた商品であっても、それを使う時間、それに興味を示す時間、それを学ぶ時間、その話を聞きたがる時間が存在しなければ、その価値が顕在化することはない。

 これもまたまた冒頭の一節を思い出させる。いまは方丈記的な時代なのだ。

 これは同時に「優れた商品、必ずしも売れるに非ず」という現代の商品開発の前提を思い起こさせる。だから、マーケティングは「店頭」に活路を見いだそうとしている。ぼくたちはこの本を受けて、「店頭」という他に、「時間」という活路があることを知らされるのだ。

 ぼくは新商品開発の活路のひとつは、「時間」とそれに伴う「場」、つまりオケージョンであると考えている。その意味で、この本は、問題意識が重なって興味深かった。「オケージョン・マーケティング」の領域があることを確認できたのが収穫だった。

 80年代に読んだことのある谷口正和を久しぶりに読んで、キーワード・メーカーとも言うべき言説はいまも健在だということも確かめることができた。

 ただ、24時間すべてを市場と見做すこと、意識されるときだけが存在するときという定言には、時間資本主義が空間と時間を覆い尽くしてはいけないという限定を対置しておきたくなる。夜は寝るのだし、スーパーはコンビニではないと思ってしまう。けれど、ここではそのことには触れない。代わって、もうひとつ、マーケティングというサービスのあり方にも示唆のある言葉を引いておこう。

「プロフェッショナル時間代行サービス」とは、顧客に代わって、顧客の要望を満たすのにもっともふさわしいものを選択し、買ったり借りたりコーディネートしてくれるエージェント型サービスである。このサービスを受ければ、顧客は本来かけねばならなかった時間をゼロにし、しかも望むものを手に入れることができる。  そう見切ったときに、われわれは急にいろいろなものが見えてくる。つまり、プロフェッショナルとは「顧客の絶対時間を奪わない人」ということになる。加えて、「最高の結果を提供できる人」である。

 なるほど、だ。


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生活者視点で会話する

 昨年、四家さんに「カンバセーショナル・マーケティング」という概念を教えてもらったが、その際、マーケターが消費者のコメントに反応しないことが課題として挙げられていた。つまり、消費者とマーケターの会話が生まれていない、と。

 そんな問題意識からいうと、「青雲アモーレ・フォトアルバム」は、会話を生んでいる例だと思う。

 このブログサイトを見ると、消費者のフォトアルバムの投稿を募っているが、事務局の小野さんは、ひとつひとつの投稿に、しっかりコメントを返している。しかもそれだけでんはなく、よく見ると、コメントやトラックバックをしている消費者のブログサイトにもコメントを返したりしている。これはなかなかできないことではなだろうか。

 まず、主催しているフォトアルバムの投稿サイトにコメントを返すこと。これが、冒頭のカンバセーショナル・マーケティングの課題として語られていたことだけれど、ここは難なくクリアされているようにみえる。

 というのも、投稿へのコメントだけではなく、小野さんは消費者ブログでコメントを投稿してもいるからだ。コメントやトラックバックつながりで辿った消費者のブログへのコメント投稿は、消費者に嫌がれるのではないだろうかという懸念を含めて、心理的なハードルもあることだ。けれど、見ている限り、これも無理なくクリアしているように見える。

 この2つの会話が成り立つためには、

1.投稿に対するコメントが、「コメントありがとうございます。」という挨拶だけでなく、投稿画像に対する感想を自分の言葉で丁寧に書いていること。

2.投稿だけでなく、消費者ブログに対しても、マーケターとしてではなく生活者視点でコメントしていること。

 この2つがポイントになっているように思える。


 こうした会話で何を実現しようとしているのかといえば、わたしは信頼関係だと思う。信頼関係はコミュニケーションのベースになるものだからだ。企業が担当者に要素分解されて、生活者視点の担当者が消費者と会話することで、いままでにない関係が作られていくさまを、ここに見ることができる。

 ぼくは、マーケターと消費者の関係は、「囲い込み」から「飛び込み」へ移行すると考えているけれど、では「飛び込み」とは何なのか、というとき、その具体的な姿が現れてきたように思うのだ。



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Q10.「業務連絡」と件名は硬くしたほうがいい?

A.何の業務連絡か、中身を書きます。

 実は、eメールで真っ先に、かつ、最も読まれる個所は、件名です。読まれることを基準に置けば、eメール全体の3分の1くらいの情報伝達力を持っています。

 その大事な件名に、「業務連絡」とだけ書くのは、もったいないことです。eメールは、面談を実り多いものにするコミュニケーション手段です。その効率性を上げる最初で最大の場所が「件名」です。

 件名には、「○○プロジェクト・ミーティング開催のお知らせ」などのように、用件のエッセンスを書きます。
また、「○○プロジェクト・ミーティングを開きます」と体言止めにせずに会話調にすると、勢いが生まれて、より活動的な感じになります。アポイントを取るときも、「アポイントの件」とはせずに、「4月15日ではいかがでしょうか?」と、一番伝えたいことを書きます。

 eメールやメールマガジンを書いていると、本文には力を入れるのに、つい件名のことは忘れがちになりますが、最初に、かつ最もよく読まれる場所であることを踏まえて、魅力的なフレーズにしましょう。また、携帯ではないので、くれぐれも件名なしで送ることのないようにします。


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Q09.いきなり用件から入っていい?

A.「お世話になります」と、挨拶を入れます。

 eメールは、面談(面会)を実り豊かにするためのコミュニケーション手段です。

 eメールには、「効率性」と「コミュニケーション」の2つの側面があります。
で、効率性を最重視すれば、すべからく用件から入ることもできますが、それでは、コミュニケーションの部分がそがれてしまいます。いくら何でも、用件からいきなり入っては、味気ないですよね。

 そこで、最低限の挨拶からはじめて、コミュニケーションの要素も入れます。
お客様と仕事の連絡をとるときには、「お世話になります。」と、挨拶を入れると、用件に入りやすくなります。日常的な仕事のやりとりではなく、転職の挨拶など、多少改まる時には、「秋も深まってきました。」と時候の挨拶を自分の言葉で書くといいメッセージになります。

 ただ、社内の同僚に、「お世話になります」から始めると、ちょっとよそよそしい距離を感じてしまいます。この場合は、「お疲れ様(さま)です。」とすると、ねぎらいの感じが出てコミュニケーションが円滑になりますね。


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ニーズ探索の手元化メモ

◆T(ターゲット)視点

1)RR(ロイヤル・リピーター)に聞く。
・潜在ニーズは、ロイヤル・リピーターが持っているニーズ。

◆O(オケージョン)視点

2)使いこなしからの発見
・使いこなしで消費者は感じているのに、マーケターが気づいていない顕在ニーズ。
・使いこなしで一部の消費者が感じている潜在ニーズ。

3)行動観察
・生活行動の観察によって発見される潜在ニーズ。

<文脈質問法>

◆W(ウォンツ)視点

4)W-N(ウォンツ-ニーズ)の構造化
・ウォンツを階層化し、ニーズを構造化することで、明確化する顕在・潜在ニーズ。

5)時代のN(ニーズ)の具現化
・時代の顕在ニーズ(たとえば、「自分へのご褒美」)を具現化する。

6)購買動機からの発見
・4番目の購買動機を潜在ニーズとして捉える。

<SPIN>

◆B(ベネフィット)視点

7)評価/不評価調査
・評価・不評価を顕在ニーズとして捉え、強化・改善する。

8)ヒット商品のBの転用
・他カテゴリーのヒット商品のB(ベネフィット)を潜在ニーズとして捉え、自社商品に取り込む。

<メタファー法>

◆R(R&D)視点

9)技術革新
・想定される技術革新から将来ニーズを見いだす。

◆E(環境)視点

10)環境変化
・人口や知覚の変化に伴い想定される将来ニーズ



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ヒット商品のベネフィットとウォンツ(2001年)

 遅々として進まない作業だけれど、ウォンツとベネフィットとを、共時的にと通時的にと把握したいので、続けます。『日経トレンディヒット商品航海記―日本人の消費はこう変わった』をテキストにしたヒット商品のベネフィットとウォンツ。2001年。やっと21世紀です。

◆2001年

1 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
B:人気の映画の世界のなかで遊ぶことができます。
w:大好きな映画の世界を楽しみたい。

2 東京ディズニーシー
B:大人も楽しめるテーマパークです。
W:子どもを連れながら大人も楽しめるテーマパークに行きたい。

3 『千と千尋の神隠し』
B:女の子の自分探しの物語です。
W:いま、子どもが大人になるための励ましになる映画が観たい。

4 サイバーショットP1
B:300万画素なのにコンパクトなデジカメです。
W:きれいに撮れるけど手軽な大きさのデジカメがほしい。

5 フィット
B:広い室内で低燃費の車です。
W:ゆとりがあって経済的なスモールカーがほしい。

6 マジカルチェンジ
B:しわを隠すことができます。
W:しわを消す化粧品がほしい。

7 毎日骨太MBP
B:カルシウム不足を補って骨密度の低下を防ぎます。
W:カルシウムを充分に摂りたい。

8 アサヒ本生
B:今までにない泡のきめ細かな発泡酒です。
W:生ビールのような発泡酒を飲みたい。

9 Ag+
B:銀で殺菌消臭するスプレーです。
W:無香料の消臭スプレーがほしい。

10 本格炒め炒飯
B:本当に炒めた冷凍炒飯です。
W:本格的な炒飯を手軽に食べたい。

11 金のつぶ ほね元気
12 ADSL
13 e-kara
14 小泉純一郎
15 しわスッキリソフランC
16 氷結果汁
17 写メール
18 聞茶
19 とっとこハム太郎
20 ピール酵母
21 365日のバースデーテディ
22 エスティマハイブリッド
23 ペイブレード
24 280円牛丼
25 メジャーリーグ
26 無洗米
27 フュージョン市外電話サービス
28 テスティモルージュドルージュ
29 遠心力乾いちやう洗濯機
30 超高層マンション

メモ
 10位以内には入っていないが、ADSLが登場し、ウェブコミはリアルタイムに近づく段階に入っている。また、「機能性」が新しいベネフィットとして強調されはじめている。


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「顧客の声を生かす組織」メモ

 雑誌「販促会議」の特集に、

 ヒット商品をつくる!顧客の声を生かす組織

 とあって、早速読んだ。


◇CASE1 ヤマト運輸

1)クール宅急便

・こんなに早く届くのであれば、生ものも送ることができるのでは、と、発泡スチロールに氷をつめて送るお客様がいたのに気づいたのが発端。

2)スキー宅急便

・長野県は、りんごの配送が終わる秋を過ぎると荷物が減る。そんな時期にスキー客が重そうに荷物を運んでいるのを見て、あの荷物を運べば喜んでもらえるのではないかと思ったのがきっかけ。

◇CASE2 スターバックス コーヒー ジャパン

3)豆乳ラテ

・豆乳で作ったラテがあればいいのに、という顧客の声から。

「日本は同じ1人のお客さまでもある時はリッチなもの、またある時はライトテイストなものを欲するなど、一人二極的ニーズを持っており」。「一人二極的ニーズ」は面白い。ぼくたちはこれを、「ウォンツはオケージョンが規定する」と考えてきた。

◇CASE3 富士ゼロックス

2006年度 問い合わせ数

・電話  30000超(約200/日)
・ウェブ  約4000
・苦情   約1000(全体の2%)

FAQによる自己解決率 60%。

・「両面コピー」を「裏表コピー」と呼ぶ顧客も。顧客の使いこなしに合わせた説明書をつくる。

◇CASE4 江坂彰

・「少数派の声が明日は多数になるかもしれない」

 これは、潜在ニーズは、少数の人が持っているニーズ、と言い換えられる。

◇CASE5 ハッピークリーニング

・クリーニングに関する苦情相談 9000件(年間)

「大事な服を長く大切に着たい」という潜在需要を掘り起こした。

◇CASE6 福井商工会議所

「苦情・クレーム博覧会」・消費者は企業に対する苦情・クレームを投稿できる。得票数×100円の報酬。(企業から)
・企業は1050円(入場料)を払うと、苦情・クレームを閲覧することができる。

◇CASE7 大谷由里子

・「苦情」と「ぼやき」は違う。
「苦情というのは企業側の落ち度だから、直さなくてはならない。誠意を持って対応するしかありません。一方、ぼやきには、消費者の自覚していなかった今までにないニーズを引き出し、商品化するための糧になることがあります」。

「ぼやき」から生まれた商品。

伊勢丹 「クォーターピッチパンプス」
・左右別々のサイズで購入できるパンプス。

おさかな企画 「快眠活魚」
・活きた魚に針を刺すことで泳がなくさせる技術で、眠らせて配送できる」。
ほやき「活きたまま運べれば、鮮度が落ちないのに」

ワーナー・マイカル 「シネマコンプレックス」
ぼやき「見る映画を決めて映画館に行くのではなく、映画館に行ってみる映画を決めたい」



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消費者の声をマーケティングに活かすための6つの注意点

 消費者の声を聞くことはマーケティングの必須であるにも関わらず、素朴に向かうと使えない結果に終わりがちです。そこで、消費者の声をマーケティングに活かすための注意事項を整理してみます。


◆1.意見になる

・消費者の声を聞くと、それは往々にして意見になりがちです。「パッケージは赤にすべき」などという消費者の考えです。しかし、マーケティングに使うのは、消費者の事実であって意見ではありません。この例でいえば、パッケージを赤にすべきかどうかではなく、たとえば青色のパッケージだったとして、「青色のパッケージはどんな風に感じますか?」などとたずねて、それが否定的な気持ちを起こさせる事実を聞き出す必要があります。


◆2.Nになりがち

・消費者の声を聞くと、意見になりがちな他に、Nになりがちです。Nというのは、ネガティブな声という意味です。人は評価を求められると、どういうわけは、批判モードから入っていってしまいます。そこで、商品の評価を求めれば、勢いその声はネガティブなものになってしまいます。改善にはそれでもいいのですが、やっかいなことに、ネガティブな声は商品のことをあまり知らなくても言えてしまいます。商品をきちんと使っている人の評価と不評価を聞かなければならないのです。


◆3.架空になる

・商品の価値を紐解くために、「なぜ」を繰り返し聞いていくことがあります。「なぜ、このビールを買ったのですか?」、「ブランドが好きだからです」、「なぜ、このブランドが好きなのですか?」、「高級感があるからです」、「なぜ、高級感があるといいのですか?」、「贅沢な気分にさせてくれるからです」、等々。この「なぜ」の繰り返しは、消費者が感じている商品価値の構造を教えてくれますが、あまり無理に聞き出すと、消費者の心理にとって実際は思い当たらないことを答えかねません。声がフィクションになってしまうのです。声のリアリティを確かめながら、「なぜ」より、「どんなシーンで贅沢気分を感じますか?」など、具体的な場面を聞いて仮説したほうがいい場合もあります。


4.嘘になる

・「お子さんにはどんなお菓子を与えていますか?」、「家はほとんど手づくりのものしかあげていません」。お母さんはこう言ったとしても、実態は、市販のお菓子を多く食べさせていることはよくあることです。この場合、お母さんの声をそのまま受け取ると、嘘の声をもらうことになります。お母さんは嘘をついているとたわけではなく、母親としての自己像を言っているのですが、実態が社会的期待のあるときは、聞くより観察することのほうが事実に迫れます。マーケターの心得としては、消費者に嘘をつかせてはいけないのです。


5.意識≠行動

・「この商品が発売されたら買いますか?」、「はい、買います」という購入意向などの回答は、実際に買うかどうかとは関係ないことも多くあります。商品需要を予測する場合は、購入意向に係数をかけて低めに処理して妥当性を出す努力をしますが、消費者に回答ではなく、解答を求める問いかけなので、あまり当てにしてはいけない結果であると知っておきましょう。


6.Wは言えない

・Wはウォンツ、消費者に求めているものを示しています。消費者は、商品に何を求めているか、ふつう層は自覚していません。消費者ウォンツやニーズを押さえていれば、百戦危うからずと言っても、それが何なのか、消費者に直に答えを求めても、望む声は得られません。ただ、消費者は商品のB(ベネフィット)は、よく答えてくれるので、商品の評価と不評価の声を聞いて、そこから、消費者ウォンツを仮説します。



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『困ったときに見るeメールの書き方Q&A100』が1位に

 先日、電子書籍で出版した『困ったときに見るeメールの書き方Q&A100』が、おかげさまでebookjapan総合図書の週間売上第1位になりました。嬉しいですね。


 ebookjapan 総合図書
 ◆ 『困ったときに見るeメールの書き方Q&A100』


Emailqa

















 ・パソコン上でことが解決するという点にベネフィットを感じてくれた。
 ・ebookjapanの広告の、「これは便利」というシンプルなコピーが訴求した。

 など、いろいろ仮説を立ててみたりしています。

 でも、いちばんは読者の声なので、本につけた質問券の応答をお待ちしたいと思います。これを読んだ読者の方いたら、ぜひ、質問をください。

 ◇◆◇

 それにしても、まんがで読む『罪と罰』や『人間失格』を押さえてその上位にあるというのは、意外というか新鮮な光景です。これが、たまたまのタイミングに過ぎないにしても、何かを物語っている気がするので、しっかり覚えておこうと思います。

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