「件名」しかない
以前、携帯メールの影響を受けたeメールの新しい現象として、「『件名』がない」メールのことを取り上げましたが、携帯メールにはもうひとつタイプのあることを知りました。
それは、
「件名」しかないメール、
です。
先日、待ち合わせをしていたときのこと、「いま○○に向かっています」と、待ち合わせ場所を書いた件名のメールをもらいました。ところがちょっとびっくりしたのは、さっそく件名を押して本文を見たところ、本文がない。あれ、ひょっとして本文を書く前に間違って送ってしまったのかな、意外とそそっかしいな、などと勝手なことを思ったのです。ところが次のメールが来ないので迂闊なわたしもやっと、これはこれで完結しているのに気づきました。だって、「件名」だけで用は果たしているわけですから。
なるほど、と、わたしは感心してしまいました。
「件名のないメール」は、高校の息子が送ってきたメールがそうだったので、体験することができました。いままた、新しいタイプ、「件名しかないメール」を体験できたのですが、こちらはほぼ同世代の方からです。若い世代だけがやっているわけではない、ということですよね。
仕事用のeメールという文脈から離れてみると、この二つはどちらも携帯メールの使いこなしと言えるものです。件名も本文もない、そこにはメッセージがあるだけ、というのは、小説、詩と短歌、俳句、コピーとの違いを連想します。
そこにあるのはメッセージだけ。こう考えると、メッセージだけの箱しかないauのCメールが本来的に思えてきます。
「件名しかないメール」、送ったことありますか?
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