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「身体を動かすことができる」は、新しいベネフィットか!?

 2007年ヒット商品のベネフィットを整理していて、「身体を動かすことができる」のは、商品が提供する新しいベネフィットの要素になっているのではないかと思いました。

03)身体参加

・Wii&DS
-身体を動かして遊ぶことができる

・ビリーズブートキャンプ
-身体を動かしてすぐに痩せることができる

 「Wii」と「ビリーズブートキャンプ」は、「身体を動かす」ことが商品使用の上で欠かせない要素になっています。「身体を動かす」自体では独立したベネフィットにはなりませんが、「身体を動かして遊ぶ」、「身体を動かして痩せる」など、その商品のベネフィットにとっても欠かせないものになっていると感じられます。

 「Wii」について言えば、それまでゲームの世界は、テレビやパソコンの画面の向こう側の世界が豊かになることがベネフィットの高度化を意味していましたが、一方、操作をする身体は、脳だけ参加しているように、不動のまま、置き去りにされてきました。「Wii」のベネフィットは、その置き去りにした身体を起動させたわけで、これは、ゲーム世界と身体の関係が、新しい段階に入ったことを示しているようにみえます。

 「身体を動かす」という側面からみれば、「ビリーズブートキャンプ」も同じではないでしょうか。

 もちろん、これまでもダイエットのためのエクササイズは存在し、それらもビデオとして販売されていました。ただ、そこでエクササイズの内容が表に出ることはあまりなく、「痩せる」という結果が強調されてきたように思えます。

 ところが、「ビリーズブートキャンプ」は、身体を動かすことそのものを絵にした、というか、価値として浮上させたように見えます。それでなくては、YouTube でキャンプ入隊を配信したり、テレビ番組で実行中のシーンがコーナー化されるほどにはならないでしょう。YouTube 普及のタイミングも手伝い、「ビリーズブートキャンプ」は、動画投稿の格好の素材になったのでした。

 で、「身体を動かすことができる」ということが、新しいベネフィットとして浮上しているように思うのです。これらは、もともとも身体を動かすためにあったジムやルームランナーなどとは何か違う気がするのです。それ自体が価値化されているという点において。

 そして、これを、都市生活者は、商品を通じて身体を動かすようになった、と言えば、社会の病態が見えてくるのかもしれません。




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コメント

私が「ビリーズブートキャンプ」に抱いてたモヤモヤが晴れました。あの商品の実体ってDVDとゴムバンドで代用可能な感じのビリーズバンドだけですものね。

Wiiも、今まであったセンサ技術の応用で技術自体はそれほど目新しくないんですが、やはり発想が新しいというか、先祖帰りというか。Wiiの登場でPS3のコンテクストが古いなあという印象になりましたもの。

「体を動かせます」というベネフィットは、なんだか、ああついにここまで来たか、という気がしますね。

投稿: mb101bold | 2007/12/14 21:21

mb101boldさん。

そうですよね。イメージの世界と人間の関係の段階が目盛りをひとつ進めたと同時に、別の面からみれば、ここまで自然から離れたのかとびっくりします。

コメントありがとうございます。

投稿: 喜山 | 2007/12/15 17:38

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